エボラとは

先日入荷した「幸田成友著作集」の第3巻に「エボラ町」という、学術的な紀行文が掲載されているのに目が留まりました。

ポルトガルの都市、エボラの一区画は現在、世界遺産にも登録されており、歴史のある都市のようです。

天正の少年使節が立ち寄った事から日本とも関係があるとの事。幸田露伴の弟、幸田成友博士はそのキリシタン関連の研究のため、戦前その地に旅行して、上記の文を書かれたのでした。

今懸念されている「エボラ出血熱」は、ザイールのエボラ川流域出身の男性が最初の患者だったので「エボラ出血熱」と命名されたとの事です。

ザイール、つまりコンゴ民主共和国は過去にポルトガルの属国としての長い歴史があります。

為政者として外地に行った人がその地の山や川に、自分の出身地名などを命名する事はありそうなことです。

今、世界中が心配している進行形のシリアスな問題と、あまり読む人もいないだろう歴史学者が書いた、のんびりとした紀行文の不思議な交錯を感じました。


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