関口良雄さんのいろいろ
部屋の隅に積み上げられた本や雑誌を整理していると、関口良雄さんの原稿が出てきました。
今は無い古書店、山王書房のご主人で、そのエッセイを集めた「昔日の客」は最近も復刻されて、古本好きから敬愛されている人です。
昭和37年1月号の「風報」に掲載された「虫のゐどころ」という随筆の8枚の原稿で、掲載誌も付いていました。
便所に入っている時に外から電気を消され、離婚を考えるほど腹が立ったが、離婚理由として人には言えない、虫の居所が悪かっただけだった、というのが前半。
後半は、お客さんから尾崎一雄の「虫のいろいろ」の初版本を探してほしいと頼まれていて、ある日、市にその本が入った括りが出品されたので、勇躍、他の業者を蹴散らして落札した。帰って調べると「虫のいろいろ」ではなく「虫のゐどころ」という民謡の本だったという話。
業者市での振りの呼吸などが書かれていて、なかなか味のある随筆でした。
いつ買ったのかなあ?
いずれは古書即売会に出してみたいと思います。
タグ
2016年6月5日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
トラックバック&コメント
この投稿のトラックバックURL: