大市とへうげもの

大きな市の落札品を組合いに引き取りにゆかねばと思いながら、雑用にかまけて行けません。

今回は本や軸等に交じって、カブと自転車も出品されて、それなりに話題と札を集めたようです。

カブは銀行員さんがよく乗っている、後ろにスチールの黒い大きな箱がついたお馴染みの奴。

自転車は黒塗りのフレームがかっちりと三角形の、荷台もしっかりした頑丈そうな車種。自転車のナナハンという感じ。

これはK生さんが落札していました。いかにも彼らしい、質実な好みです。

今、漫画「へうげもの」で人気の山田芳裕さんの処女作は「大正野郎」という、大正時代に憧れている大学生の男子の下宿生活を描いた作品ですが、その大学生が惚れ込んで買う自転車が、マウンテンバイクなどではなく、山口ベニーサイクルという大型の実用自転車でした。

その大学生の自転車に対する惚れ込み方が迫力ある漫画になっているところ、山田芳裕さんの今の作風と変わっていません。彼の漫画は、何かに一途に惚れ込む人間がテーマですから。

その対象が、ひとつの時代(大正野郎)、陸上競技(デカスロン)、大リーグ(ジャイアント)、宇宙(度胸星)、そして骨董(へうげもの)と変化してきただけのようです。



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