木俣修の愛書短歌

また例によって、落丁繰り(落丁乱丁調べ)をシコシコやってます。指先だけの運動ですが、眼を使うので一気にできません。時々ぼーっとページの上に眼を遊ばせると、面白い短歌が次々と。本は木俣修の歌集「呼べば谺」。

たとえば

古本屋さながらの部屋にたれかれを通し来たりてながき歳月(としつき)

欲るがままに買ひうる身にもあらざりき買へばかならず妻をくるしめき

血のにじむごとき銭もて兵の日にも集めき初刻本著者署名本

目録に万金を呼ぶ数冊を骨董としてわれも秘めもつ

すでにして市にせられているといふみまかりて間なききみが蔵書は

死ねばおほよそ散らばりゆかん苦しみてひと代(よ)あつめたる万の書籍も

などなど、本好きの作者の心がよく出ていると思いませんか。特に最後の二首が泣かせます。「市にせられて」というのは「古本業者の市の競りにかかっている」ということでしょう。でも「市にせられて」「散らばりゆかん」本達は次の読者に出会うことができます。街の古本屋は、今の読者から次の読者に本をリレーできるのです。

本のリレーにご参加ください。ご不要の本は是非とも古本屋にお譲りいただきたいと思います。




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