千冊の文庫本



涼し気なたたずまいのセットです。惜しまれつつ先ごろ亡くなられた評論家の坪内祐三さんの文庫本書評の集成です。それまでも週刊誌連載分をある程度まとまったら本にされて、またそれが文庫化されたりしていたのですが、今回、連載の最初から最後までを統一した文庫本の形で、縁の深かった本の雑誌社から私家版の形でまとめられたものです。



最終の第6分冊はゆかりの人たちの追想文や座談会、各種の懇切な索引などが収録されていて、とても役に立ちます。本文の印刷インクがほんの僅かに薄目で(私にはそう見えます)しかも印刷は細めの活字で有名な精興社ですから、かなり活字が詰まった文面も見やすいです。



装丁はクラフト・エヴィング商會。カバーも微妙な中間色の色変わりですから、上品の極みです。全冊をしっかりした貼函に収めています。



名付けて「文庫千趣」。千冊を超える新刊文庫の書評がまとまったわけです。こんな素晴らしい本が部数の限られた私家版という事で、簡単に手に入らないのは残念です。古本屋でお探しください。



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