見届けたい全集

個人全集の売れ行き不振が古本業界では以前から語られています。

特に、漱石、鷗外、茂吉、龍之介、白秋などの、岩波書店から出た全集が人気がありません。

私小説系の作家、尾崎一雄や上林暁、木山捷平、小沼丹達の全集が手堅く古書価を維持しているのと対照的です。

巻数の問題も大きいのかもしれません。

30巻あたりを越えるとスペースをかなり取りますからね。見ているだけで重苦しい。

文芸春秋社から刊行中の丸谷才一全集も全12巻と、実質、選集にしたのは出版社としては賢明な姿勢でしょう。

そんな風潮の中、個人全集としては破格の全40巻(予定)の吉本隆明全集が晶文社から出はじめました。

断簡零墨、書簡までも収めて、完璧を期しているそうです。

そのような謳い文句が踊るさまざまな個人全集が出版各社から相次いで出たのは20年程前までの話。

時計が逆戻りしたような感覚を感じました。

それも晶文社から出るとは意外でした。植草甚一の「スクラップ・ブック」と銘打った軽やかな全集を手がけたイメージと合いません。

本腰を入れて取り組むそうですから、この推移はいろんな意味で、古本屋としても見届けたいと思います。



大阪、堺市、岸和田市、貝塚市、熊取町は当店が至近、力を込めている一番の地元です。この季節、近々古本、古書の売却をお考えでしたら、ぜひ大阪府古書籍商業協同組合加盟店の平成三年創業の池崎書店にご相談下さい。只今お家伝来の江戸時代の本、明治の本、大正の本、昭和の本や、平成の本、絶版文庫、新しい文庫、単行本、一般書、専門書、個人全集、全集、漫画、美術書など、大いに積極的に求めています。(しかしながら、ほんの一部、日本文学全集、世界文学全集、美術全集、世界百科事典、講座などに、買い取りできない本や雑誌がございます。お電話などでお気軽にご確認ください。汚れた本や書き込みが激しい本なども買取価格がとても安くなったりする事が時々ございます。) 古書・古本出張買取を強化しております。地方の方からの宅配買取も絶賛受け付け中。お問い合わせは古本・古書買取直通ダイヤル090-3990-1086、または 買取のお問い合わせ にて承っております。


タグ

トラックバック&コメント

この投稿のトラックバックURL:

コメントをどうぞ

このページの先頭へ