昔の辞典は捨てがたい その5

さて、いよいよこの「家庭百科」の中でも指折りのユニークな項目をご紹介します。

「砂風呂」。何か予感するでしょう。「風呂屋ではない。東京大森海岸にある待合の別称である。蒲団の下に温めた砂を敷いてあるので、この名がある。温泉場のつもりで遊びにゆき、赤面した人があるといふから、注意を要する」今もあれば是非とものぞいてみたいですね。どうして赤面したのか、その訳も知りたい。注意を要する、なんてどこまで本気なのでしょうか。

「速記者」の項目も変です。色々と速記の技術習得の困難なことを列記し、あげく「よい指導者を選ぶことも大切で(略)信用のあるのは、東京では麹町の佃速記事務所で(略)夜6時から9時までの授業で二ヶ年卒業。月謝は三円。」と、まるで佃速記事務所の臨時出張窓口みたいです。きっと幾らかもらっていたのでしょう。

「沈没ー①待合や遊郭に入り浸ること。②質入れすること」沈没の正規の説明はナシ。

「つんシャンーつんは三味線、シャンは美人。そこで美人芸者の意」やはり相当の粋人か通人が書いているとしか思えません。

「とてもろー女学生間の流行語で、非常にの意」とてもろ勉強になります。

見てきましたように、この婦女界社版「家庭百科大辞典」は花柳界やカフェ界、女学生界の言葉にめっぽう強いという特徴を持っています。昭和初期の香りを色濃く漂わせている、ある種、名辞典と言えるのではないでしょうか。


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