幻視

意識もはっきりしだして、私もようやく自分の状況を認めました。まだ体には沢山の管が繋がれていますが、まな板の鯉を見習ってジタバタせずドクターや看護士さんの指示に従って、早く治りたいという気持ちになったのです。

ICUは重篤な患者のベッドが、大した仕切りも無く5、6床並んでいます。嫌でも緊迫した様子が耳に入ってきますし、看護士さんたちのあわただしい動きも目の端に入ります。

薬の影響もあったかもしれませんが、私の感情が敏感になったとしても不思議ではないと思います。やたら涙もろくなり、隣の患者さんに看護士さんがかける優しい言葉に嗚咽したりしました。

かなり回復した時分、不思議な現象が私を捉えているのに気付きました。ICUの壁に色鮮やかな絵が描かれているのが見えるのです。家人に言うと吃驚していました。壁は勿論真っ白です。ドクターに告げるとICU症候群という症状があり、幻視、幻聴を伴なうとのことでした。早くここを出たほうが良いとドクターは判断しました。

そこで私は、口からしっかり食事を採ることを条件に、鼻からのチューブや首のカテーテルなどが外され、一般病棟に移されたのです。

続く


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