一枚の版木から

古本屋をしていると、古本だけでなく、様々な不思議なものが入荷してきます。

ここ何か月か、手元近くに転がっているのは、文庫本より一回りほど小さい版木です。

版面は中央に大きく「御鏡所」とあり、その左右に半分ほどの大きさの字で「藤原家里」と「金森山城」と彫られています。

昔の鏡屋さんの包み紙か何かに刷るための版木だと思います。

これだけだと、どうという事のないガラクタですが御鏡所(おんかがみどころ)と言う書き方が少し面白い。

落語好きの人にはピンとくると思います。

以下は題名は忘れましたが、桂米朝師匠が演じられていた噺です。

ある在所の人達が大坂に見物に出かけました。賑やかな町の一角に「おんかかみところ(昔は濁点をふりませんでした)」と言う看板が出ていた。さて、何を売っているのか。誰かが「自分の女房(かか)を見せているのじゃろう」誰かが「自分のかかに御の字を付けるじゃろうか?」とわいわい言いながら店の中を覗くと、偶然にもえらい別嬪さんの女の人が働いている。

皆口々に「これは綺麗なかかじゃ」「これなら見せるじゃろう」「確かに、おんかか、見どころじゃ」「やーれ、おんかか様❢」と、えらい騒ぎ。

村に帰ってこの評判が広がり、皆、一度は大坂へ行って、おんかかみどころで「おんかか様」を見にゃならんと、次の年にまたツアーが組まれます。

去年と同じ場所へ行ってみると、その店は鏡屋をやめていて楽器屋になっていました。皆は看板も確かめずに中を覗きますが、一向にそんな別嬪さんは見当たらない。

「はて、おかしいな。場所に間違いはないんじゃが」「何でじゃろう」と不思議がっていましたが、誰かが看板に目をやりますと「ことしゃみせん(琴 三味線)」と書かれている。

「あー、おらん筈じゃ。今年ゃ見せん、と書いてある」


「ことしゃみせん」の版木も欲しくなりました。


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