夜中の乱歩
このところ、寝る前に江戸川乱歩を読む癖が付きました。あまり長いものは避けながら、短編、中編と言ったところを選びながらですから乱歩の全体については何も言えないですが、やっぱり面白い。どの作品もめっぽうやたら面白いというのが乱歩の特徴でしょう。
手練手管を総動員して読んでる人の興味を先へ先へとつなぐ感覚的、本能的な文章は、下品でありつつ崇高、常套的なのに新鮮という、摩訶不思議な世界を目の前に見せてくれます。
一足飛びに奇想天外な展開をしつつ、後からじっくりと穴埋めするように説明をするというのがお得意。それは推理の展開というよりも因果絵解きののぞきからくりの口上みたいで、ついつい乗せられてしまいます。
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或る全集
市会があったので大阪古書会館へ。
中央公論社の「世界推理名作全集」全10巻が、誰からも見捨てられていたので連れて帰りました。
デザイナーの中林洋子さんの装幀がシックな事で有名な全集です。
変形のかわいいB6判、本体の色が奇数巻はアクア・ブルー、偶数巻がレモン・イエローの2種類というのが珍しい。各表紙や挟み込みの栞もそのパターンにしている。手間を掛けています。
箱のデザインは白と黒の荒い縦縞で統一してシンプルです。しかし、書名が書かれた小さな題箋が下の方に貼られていますが、その色をまたまた本体に合わせた2種類の色にしています。そこまで凝るかという感じ。
確かに見とれるほど綺麗です。
箱を見ていて、ふと葬式の鯨幕を連想しました。殺人事件満載の推理小説全集にふさわしいかもしれません。
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2015年3月23日 | コメント/トラックバック(0) |
実験中
先日書いたように、本の整理を今日も続けました。
長いこと探していた戦後の少年読み物が出てきてくれたのが、うれしい。
海野十三や江戸川乱歩などです。
久しぶりの本などは点検がてら、つい読んでしまいます。能率の上がらないことおびただしい。
しっかし、本は重いです。
普通の造りの部屋は、6畳当たり2トンの重量に耐えると言われていますが、その実験をしているみたいです。
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2014年9月12日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:推理小説
レアは強し
昨日、市会は参加している二十日会。
朝早くから、出品して頂いていた本を見やすく並べる作業です。
事前に出ていた目録に珍しい本や雑誌が多かったので、多くの業者さんに来会して頂きました。
通常の市会にもかかわらず、関東方面の業者さんもおられます。
戦前の探偵小説雑誌の状態の良いのがまとまって。文芸書の珍しい初版本が多数。一冊単位でも出品できるような本が、他の本にまぎれて、何気なく段ボール箱に入れられているので油断できません。
入札封筒はパンパンに膨らんでいました。
レアなものはやはり強いのです。いずれもかなりの価格で落札されてゆきました。
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2014年4月22日 | コメント/トラックバック(0) |
文庫化要求
「銭形平次捕物全集」全26巻が入荷したので少し拾い読みしました。
映画やテレビで見たが、本は読んでないという人が多いのではないでしょうか。
野村胡堂が26年間書き継いだもので、全383話。四六版に2段組みでぎっしり。
一読、ですます調の文体で、その柔らかい調子が全体を包み込んで、人殺しを取り上げても殺伐としていません。
大体から、あまり陰惨な話は無いようで、数えた人によると、犯人を見逃してやる話が3分の1ほどもあるようです。
地の文章の中には、時々、フォックストロット等という言葉が飛び出したりして、自由自在です。
と言っても、野村胡堂さん自身、江戸地図や武鑑の蒐集家でしたので、地理等の細部の記述は文献的な裏付けがあるようです。
岡本綺堂の「半七捕物帳」全編は何度も文庫で出直していて、読むのにあまり困りませんが、「銭形」全部はこの全集を探さないと読めないようです。
全編を文庫化して欲しいものです。ローダン・シリーズがずっと出ているのだから、決して無理な要求ではないでしょう?
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2013年10月26日 | コメント/トラックバック(0) |