ゾラと換気

かなり冷え込みが厳しくなってきました。暖房が欲しくなりますが、コロナの時期、マメな換気が大事です。昔は練炭や豆炭が暖房に使われていましたが、一酸化炭素中毒が新聞に載ることも多かったようです。



1902年の9月29日、「居酒屋」や「野獣的人間」「ナナ」等の小説で有名なエミール・ゾラが亡くなっています。死因は寝室の暖炉の豆炭が不完全燃焼した事による一酸化炭素中毒でした。奥さんも同様の中毒状態で発見されましたがこちらは助かりました。作家の死因としてはかなり珍しいでしょう。



ところが当時は、これは事故でなく、事故に見せかけて殺されたのだという噂が多く流れたそうです。 というのは、事件のかなり前ころからフランス世論を二分していたドレフュス事件で、ゾラは論陣を張ってドレフュス大尉を強力に擁護していました。 ゾラの働きもあってドレフュス大尉はご存知のように無罪判決を受けたのでした。結果、ゾラは一部の人達から売国奴と非難され、何通もの脅迫状を送りつけられていました。そこにははっきりと殺害が予告されていたらしいです。



警察の現場検証では煙突にススがかなり溜まっていました。しかし、現場で実験したところ、実験に使われたネズミなどは死ななかったとか。真相はあいまいなままこの事件は時効を迎えました。その後ある煙突職人が、あれは自分達が、ゾラの隣の家の暖炉や煙突の修理の際にゾラ家の煙突か暖炉を詰まらせて、死体発見の朝早くに詰め物を持ち去ったと告白したそうです。



結局再調査はされず、ゾラは事故死したと、どの文学史にも書かれています。真相は闇の中ですが、洋の東西を問わず、換気が大切な事には変わりはありません。



河盛好蔵さんの「私の随想選 第3巻 私のフランス文学Ⅱ」新潮社刊 から教えていただきました。



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