初々しい

いまや純文学などと言われるような本は売れにくい時代ですが、ましてや文芸批評とか文芸評論とかはそれ以上に読まれなくなっています。



昭和30年から40年、かろうじて50年ころまではその手の本もよく売れていたようです。文芸批評専門の雑誌もありました。今手元にある「批評」という雑誌は昭和33年の秋に創刊号を出しています。ぱらりと中を覗くと、開高健が創刊同人に名を連ねています。他の同人に遠藤周作や大岡信、矢代静一などの名前もあり、新鮮で幅広いメンバーと言えるでしょう。



びっくりしたことは、その創刊号の表紙装幀者としても開高健がクレジットされています。大活躍ですね。「批評」という文字が表紙の上の方に白抜きで横書されていて、その下に「千九五八年秋季号」とあり、真ん中に大きく空白を設けて最下段右側に「1」と印刷されています。



活字だけ。まことにシンプルです。なぜ開高が、と思いましたが、多分、当時は寿屋の宣伝部に在籍していましたから、その線で押し付けられたのでは、と思ってしまいます。



巻頭の「批評と現代」というシンポジウムにも参加しています。出席者の河上徹太郎や福田恆存、篠田一士と言ったツワモノ相手に、どんな獅子奮迅ぶりかと思いきや、この22ページにわたる座談会で開高はたった一箇所、わずか3行分しか発言しておらず、まるで借りてきた猫みたいです。後の彼の大声の饒舌ぶりを知るものには意外でした。



1958年といえば「裸の王様」で芥川賞を取ったばかり、初々しさが残っていたのでしょうか。



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