オーディオ、事始 その3
ここまでのところ、イメージしていただけたでしょうか。普通のレコードプレーヤーのターンテーブルの上の、レコードだけを指で押さえて、時計回りに回している。そして、レコードにはピックアップアームがのっかっている感じです。
お若い人には、レコードプレーヤーの説明からしなければいけないかもしれませんが、今回はパス。
我が家で、テレビやラジオ、楽器以外から、初めて音楽の再生音が鳴った瞬間だったと思います。
少し早目に回すと、早口で。ゆっくり回すと牛の唸り声のような低い声で、「虫の声」のソノシートは唄ってくれました。紙製のサウンドボックス構造、鉄針、振動媒体にセロハンを用いるなど、原理的には昔の初期の蓄音機となんら変わらないのです。
説明書きには、「おうちにプレーヤーがあれば、それで聴いてください。もっとよい音で楽しめます」と要らざるお節介をやいてくれていました。
我が家にステレオが入ったのは、それからはるかに後のことで、そのころには「虫の声」のソノシートは跡形もなく消えていましたので、よい音で聴くチャンスはありませんでした。
しかし、そのささやかな体験が、再生音楽に対する、私の一生を通じての興味を導いたことになったのではないかと、この頃感じています。
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2011年11月29日 | コメント/トラックバック(0) |
オーディオ、事始 その2
部品は少ないのです。円盤型のターンテーブルの模様が印刷してある厚紙の真ん中に、小さな金属の突起が付いてます。
別に厚紙でピックアップを作ります。殆んど四角の箱になりますが、そこに丸型に紙をくりぬいて、代わりに透明のセロハン紙が張ってあり、それにひっつくように剣形の金属製の針が取り付けられています。そのピックアップを、ターンテーブルに取り付けたら完成です。
くだんのソノシートを金属の突起に合わせてセットして、針をソノシートの端に置きます。そして、人差指でレーベルのあたりを押さえて、ゆっくりと回すのです。
「わぁれ、むぁつぶしが、ぬぁいでいる」と、セロハンが振動して、聞こえてきたのです。
感動の一瞬でした。
次号に続く
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2011年11月28日 | コメント/トラックバック(0) |
オーディオ、事始
昔の少年雑誌、「ぼくら」「少年クラブ」「少年画報」などには、付録がたくさんついてました。新年号などに至ると、豪華20大付録などと銘打って、子供心をあおられたものです。その付録を挟み込んで、臨月寸前といった感じのパンパンに膨れ上がった新年号が、12月後半の書店の店頭にあふれていたのをよく覚えています。冷たい風に吹かれながら、何を買おうか、正月のこたつの中で、どれを組み立てようかと小さな胸をときめかしたものでした。
そうした付録は、ほとんどが紙製でした。少し厚めの紙を、点線でくりぬいて、さらに山折、谷折などして形をこしらえ、一部は割ピンなどという、まことに脆く頼りない金属性の鋲で留めたりして、戦艦や戦車、ロケット、10連発銃などを作るのです。カタパルトなどという言葉を覚えたのも、こうした付録のおかげです。
ミリタリー系ばかりではありません。時として異色の文化的付録も付きました。顕微鏡、映写機、妖しげな実験セットなど。そうした中の異色中の異色が、レコードプレーヤーでした。凄いですね。ソノシートも1枚付いていました、赤い透明のペラペラしたの。曲は「虫の声」というのでしょうか、「あれ、松虫がないている」という歌詞の曲です。早く聴きたくてたまりませんでした。
付録を組み立てれば、電気もスピーカーも必要なく、音楽が聴けるのです。
私が小学校5、6年生の頃だったと思います。どういうことになったか。
以下、次号に続く。
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2011年11月27日 | コメント/トラックバック(0) |
最後のお願い
用事で古書会館に朝から行き、その帰り、難波を通り抜けようとすると、警官の数が半端でありません。気を付けてそろそろ運転していますと、その訳が判りました。
最後のお願いなのです。橋本さんの最後のお願い。その演説も、まさに終わろうとしている時に出くわしてしまいました。ギャラリーは意外と少なめでした。
演説を締めくくった時も、拍手は拍子抜けするような少なさ。
明日の結果が予感されそうな感じでした。
私が参加できるのは、知事選だけ。大阪市民の人は一粒で二度おいしいわけです。
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2011年11月26日 | コメント/トラックバック(0) |
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下らぬ話
何の役にも立たない話題をひとつ。
映画「エイリアン」の怪物、口の中からもう一つの口が伸びてきますね。
あれを見ていると、私はウォッシュレットのノズルを思い出してしまいます。
伸び出してくるスピードといい、ジーという動作音といい、何か、うかがっているような妖しげな雰囲気がよく似ています。
ちなみに私は、ウォシュレット機能は使わないのですがね。
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2011年11月25日 | コメント/トラックバック(0) |
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