事件の真相

赤穂浪士の討ち入りの日です。ラジオからは三波春夫の歌う「俵星玄蕃」が流れてきたりしています。



野口武彦著「忠臣蔵」ちくま新書などを読むと、事実と文学や戯曲になった話とはかなり違う事が多いみたいです。特にその発端となった江戸城松の廊下の刃傷事件は、浅野内匠頭の錯乱が原因らしですね。歌舞伎などでは「鮒じや、鮒じゃ、鮒侍じゃ」などと吉良上野介が内匠頭に悪口雑言、内匠頭が耐えて耐えて耐えきれなくなって切り付けるのです。刃傷の原因は吉良の意地悪にあり、内匠頭はかわいそう、というのがお芝居の運びです。そんなことは事実ではないようです。



内匠頭は以前も朝廷の勅使を接待するご馳走役を経験していたので、この度も以前通りにやればいいだろうと思って進めていたところ、かなり年数が開いていたので、諸事、時代の変化がありそれでは通らない。そこを一国一城の主ですから無理やり通そうとして、儀式すべてを司る役目の吉良との確執が生まれたと考えられ、そのストレスから一時的な狂乱状態になったのだろうと思われるそうです。



一方的に被害者は吉良上野介というのが事実らしいです。でもこれではお芝居になりませんね。かわいそうなのは老人の吉良です。



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名著

昔から註釈の多い本が好きでした。特に古典の本を読む時などはどうしても註釈がないと理解できないことがあります。古語辞典や簡単な百科事典などを引きながらでも読んだらいいのでしょうが、とても面倒です。



そんな時に本文の上や下に難しい言葉の意味が書いて有れば実に助かります。上にあれば頭注、下にあれば脚注と言いますが、たまに上も下もあることがあります。実に力がこもっていますね。頭注と脚注の間にサンドイッチの中身のように本文があるわけです。



昔の日本古典文学大系の「文楽浄瑠璃集」がまさにそれです。上下の注釈欄だけでは書ききれなくて、後ろの方に100頁ほど、補注や文楽用語集、人形の説明などが付くという、信じられない丁寧さです。映画「国宝」で歌舞伎が注目を集めていますが、本気で歌舞伎を勉強するには、文楽、浄瑠璃の知識は欠かせません。この1冊で文楽、浄瑠璃のすべてが判るといってもいいと思います。



註釈、解説は祐田善雄という国文学者です。天理大学の先生で50年ほど前に亡くなられています。こんな名著が今は古本屋で100円や200円で売られているなんて信じられますか。本当ですから、古本屋に行くことは読書家にとっていい事なんです。



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子供の名優

何気なくYouTubeの舞台関係のところを見ていると、日本こども歌舞伎まつりin小松の去年の舞台「勧進帳」が目につきました。勧進帳が好きなものですから、見ているとなかなか本格的です。松羽目の舞台に、若干の大人も混じっていますが、長唄連中、三味線、鳴り物とびっしりと並んでいます。



下手のお幕がさっと上がると、颯爽と富樫が番卒たちを引き連れて登場。音吐朗々と名乗りを上げます。多分小学生だと思うのですが、大人でもへどもどしそうな文語調のセリフをともかくつかえもせず連ねてゆくのに感心しました。



やがて花道に明かりが当たり義経の登場。なかなかの貴公子ぶりです。四天王に続いて弁慶がしずしずと現れます。この花道のやり取りはなかなかむつかしいもので、子供たちはそれでも精いっぱいの熱演。弁慶は腹から声を出そうと伸びあがるようなしぐさがけなげです。



一同が本舞台にかかり、ややあって有名な山伏問答になります。これがあの難しい仏教用語などもカットせず、原作そのままですからびっくりです。よく覚えたものです。とど、義経が番卒に止められて二つの勢力が舞台上で一触即発でにじり寄る場面は力がこもっていました。



富樫たちが引っ込んでからの義経主従の慰め合い、いたわり合いの場面はちゃんとそれらしい哀感が漂って見せてくれます。富樫が戻っての酒の饗応から、延年の舞、花道での弁慶のとび六法の引っ込みまで、見事に弁慶は舞ってくれました。



全編ほとんどカットなく、大歌舞伎の舞台さながらの演技には長唄、お囃子方共々感心しました。一度、YouTubeで見てあげてください。びっくりしますよ。



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出前は良い

先月、大阪中之島の公会堂で大阪古書組合の100周年祝賀会が開かれた事は書いたかと思いますが、その時、余興として文楽の太夫さん、人形遣いの方々、三味線の方々による「八百屋お七」の有名な火の見やぐらに上り半鐘をつくところが上演されました。



日本のあちらこちらから来賓の方が来られましたので、大阪が誇る文楽をご覧いただいてよかったと思います。おそらく、ほとんどの方が生では初めてご覧になったのではないかと思います。かく言う私も生は2度目でした。太棹の響き、太夫さんの美声、人形のあでやかさなど、生でしか味わえないものがあります。



こういう機会というのは大事なんですね。昔、小学校や中学校にオーケストラがやって来て演奏してくれたことがありました。また、狂言なども学校の体育館や講堂で見た記憶があります。狂言はその時見たのが今のところ、最初で最後ですが、独特の発声、面白さは今でもよく覚えています。特にこういう、日本古典芸能は後継者不足が心配されています。学校などで見たのがきっかけになってその道を目指すこともあり得ますので、普段、聴くことが少ない三味線、琴、尺八、長唄、浪曲、歌舞伎、神楽など、今以上に大いに学校等へ出前公演をしてもらいたいものです。



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お岩さん

今日7月26日は幽霊の日だそうです。なんでも1825年の今日、江戸で鶴屋南北作の「東海道四谷怪談」が初演されたんだとか。



言わずとしれたお岩さんの誕生日だったのですね。今でも歌舞伎や映画などでお岩さんを取り上げる時は、四谷の於岩稲荷に関係者がお参りするそうです。祟りがないようにということです。



私はあまり四谷怪談を見ていないのですが、一番ゾットしたのは中村歌右衛門が演じたお岩さんです。彼のかなり低めの声が陰にこもってすごみがあります。有名な髪梳きの場面、毒を飲まされたことを知らずに長い髪を櫛で梳くときに、毒のために長い髪の毛がごっそり抜けます。それを手で絞ると血がタラタラ。



伊右衛門でなくても、ほんとに祟られるかと思うくらいの迫力がありました。



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