初来日

1954年の今日、指揮者のカラヤンが初来日しました。ちょうど70年前でした。この時は単身の来日でオーケストラはN響を指揮しました。当時の写真を見ると色んな角度から撮られていて、後世の厳重な肖像管理はしていません。その分、いきいきとして興味深い写真が多いです。日本の若手の指揮者を指導したりしている所も撮られています。



後にはウィーン・フィルや手兵のベルリン・フィルと来日を重ねますが、この初めての来日当時の人懐こさは徐々に消えて、カメラマンに撮影角度を指示するなど、文字通りの楽壇の帝王然としてゆきます。



今年の4月5日で生誕116年ですから初来日時は46歳。まさに脂が乗りきったときです。この時のNHKのテレビ中継に大いに興味を示し、自分の映像に対する認識を築いたようです。後々、彼は自身が監督したりして自分の演奏の映像を、膨大な量で残していますが、この時の経験がそもそもの始まりだったようです。



今みたいなインターネット社会まで生きていれば、また、新しい形の発想でカラヤンは活躍したと思います。



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2024年4月7日 | コメント/トラックバック(0) |

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シチリア島

今日はなんとマフィアの日です。イタリアのシチリア島で1282年、当時フランスの統治下の圧政に苦しんでいたシチリア人が決起してフランス人に抵抗して、自分たちの自治を取り戻す運動を始めた日だそうです。「全てのフランス人に死を、これがイタリア人の叫び」というスローガンの単語の頭を集めるとMAFIAになるとのことです。



この日をテーマにしたヴェルディのオペラもあります。「シチリア島の夕べの祈り」と言って、傑作です。熱烈な愛国者であったヴェルディとしては格好の台本だったと思います。



シチリア島と言うと、私の世代では圧倒的に「ゴッドファーザー」のヴィトー・コルレオーネの生まれた土地として映画の中でも繰り返し描写され、その印象が強いです。普段は人懐こく穏やかで素朴な人たちが一旦、誇りを傷つけられるや、叶わぬと分かっていても立ち向かい倒されても、その子どもが後にその仇をうつという、激しくも熱い情感が、白っちゃけた光景の中に繰り広げられます。



一度訪ねたい島ではあります。



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良い文庫

「日本の古本屋」に音楽文庫をたくさん登録しました。一昔も二昔も前に音楽之友社から出ていた、クラシック音楽に特化した文庫シリーズです。この文庫本でしか読めない本もあり、今でも需要はあると思います。



大田黒元雄や堀内敬三といった、音楽啓蒙書をたくさん書いた人の著作が多いのは仕方ないのですが、そういうのは掘り下げも浅く、流石にもはや生命を失っていると思います。反対に、作曲家のワーグナーが書いた「指揮について」なんかはちょっと他で手軽に読めないので貴重です。



猫が鍵盤の上を歩こうが、名ピアニストが弾こうが音は同じという主張で有名な兼常清佐の著作や、文学に関係したところではホフマンの「音楽小説集」などというタイトルもありました。これらもちょっと珍しい。



まあ、昔は良い文庫が出ていたものです。



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べートーヴェン

昨日、3月26日はベートーヴェンの命日でした。1827年にウィーンで亡くなっています。黄疸が出ていたといいますから肝臓が悪かったのでしょう。お酒も好きだったことが伝えられています。



なにか、民衆派、人民の味方みたいなことが通説と言うか、子供向けの伝記などで書かれたりしていますが、これは眉唾で一生、貴族や王侯に作品を献呈しては庇護を求めていたと言うのが本当らしい。それでいて、自分の作品の発表会を精力的にしては、収支について頭を悩ませていたと言われています。



結局、死んだ時にはかなり相当なお金が貯まっていて、弟の息子である甥のカールにそれは渡ります。ベートーヴェン自身は家庭を持たなかったのです。カールの母親と壮絶な親権争い、法廷闘争を繰り返して最後にカールの親権は得るのですが、このことはカールの心を傷つけました。カールも家庭は持ちましたが不運のうちに亡くなりました。音楽とは無関係な生涯でした。



ベートーヴェンの後期の作品にはなんとも言えない、人間の音楽とも思えない不思議な響きがよく出てきます。何か、人間の世界で疲れ果てた彼の憧憬が作ったような、宇宙の響きみたいな感じがします。



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1000人

NHK交響楽団の定期演奏会が2000回を迎えました。昨日、テレビでその録画が放送されていました。曲はマーラーの交響曲第8番、俗に「千人の交響曲」と呼ばれています。演奏するのに、大規模な管弦楽団、ピアノ、チェレスタ、パイプオルガン、歌のソリスト8人、合唱団、児童合唱団などが必要で、楽譜の指示通りにすると総勢で1000人ほどになるという、大変な曲です。



通常は余り演奏されません。大変な経費がかかるからですね。逆に記念的な演奏会では採り上げられることが多い曲です。昨日のテレビで見た限りではかなり規模は小さくしていたようで、せいぜい300人くらいではなかったでしょうか。それでもステージにぎっしりでした。



大阪フィルハーモニー交響楽団が1972年に第100回の定期演奏会で演奏した時は、本当に1000人に近い人数だったとか。写真で見ても舞台の裾まで演奏者が詰め込まれて一杯です。フェスティバルホールのステージが重量に耐えるか慎重に検討したそうです。それよりも現実に問題になったのは、楽屋のトイレの数不足だったとか。そりゃ足りないでしょうね。



大阪人はこんな事大好きですね。



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2024年3月18日 | コメント/トラックバック(0) |

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