早すぎる

2,3日前に、近くの木立の中から蝉の声が一声聞こえました。濁った甲高い声でしたので、鳥ではないと思います。クラクションでもないし、たしかに蝉と思いましたが、いくらなんでも季節的に早すぎます。



しかもたった一声でしたので、空耳だったのかなと思っていたら、他でも聞いたということがあったみたいで、どうやら蝉のようです。



昆虫学的にどうなのか知りませんが、気の早いやつが沢山の中に1匹くらいいても良いじゃないかと思います。



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油断せず

昨日の夜は寒かったです。ファンヒーターが全然効かない。エアコンも大したことない。部屋の中でジャンパーをはおって、襟巻き巻いてという格好。



昔は体が暖かくて手も暖かかった。今はちょっと外へ出る時には手袋をはめてしまいます。まあパッチを履かないで何とかしのげているので、伸びしろは有ります。変な言い方ですね。まだパッチという最終兵器を温存していると言う方が適切かしら。



3月は意外と寒暖差が激しいので油断しないで過ごしましょう。



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変な色

今日はカラーテレビの本放送が開始された日とのことです。1960年ですから63年前です。もう、生まれたときからカラー放送ばかり見ていたという人のほうが多いのかも知れません。



私は白黒放送を知っています。というより、カラー時代になっても白黒テレビだったので、画面の片隅にカラーと表示されるのを忌々しく見ていたことを覚えています。この画面をカラーで見れたらいいな、とディズニーの番組などを見ていると思ったものです。



しばらくしてカラー受像機、つまりカラーテレビが我が家に入ると、たちまちそれが当たり前になりました。もう白黒には戻れない。当時のカラーテレビは色の調節が結構面倒で、どこのテレビを見てもどぎつい色合いになっていましたね。赤はより赤く、黄色はより黄色に。だから色がはみ出した塗り絵みたいな画像になりがちでした。



今みたいな自然な色合いのカラー画像しか知らない人には想像もできないほどの、不思議な色で見ていたのでした。



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ご案内

いつの間にか「第20回 四天王寺春の大古本祭り」が近づいてきています。会期は4月28日(金)から5月5日(金)までの8日間。いつもより1日多いです。



参加店は目録参加のお店も含めて29店。大阪、京都、滋賀、兵庫、奈良、岡山、鳥取、愛知、静岡の広範囲な各府県からの参加です。



特集は「遊びから学ぶ子供の世界」。子育てが、日本の未来を規定する極めて重要な課題だという議論が、あちこちで盛んです。まさにタイムリーな特集と言えるでしょう。



もちろん、色んな分野の本が集まる即売会ですので、会場をゆっくり回って本探しをお楽しみください。



会場は大阪市天王寺区の四天王寺境内。午前10時から午後5時ころまで営業しています。最終日は午後4時まで。



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難しい作家

昨日、文学全集について書きましたが、もう少し。これが世界文学全集なんかだと、あまり難しいことはないのですが、存命の作家までを含む日本文学全集のたぐいの場合、それこそ切った張ったの世界になる事が有ったようです。



つまり編集が気に食わないので、収録を降りると駄々をこねる作家が出てくることです。村上さんみたいに作品のことで意見が食い違うのは珍しいケースです。多くの場合、俺は一人で1巻欲しい、とか2巻にしてくれ等があります。それとか、一人で1巻が無理なときは他の作家と抱合せで、二人で1巻とか3人で1巻なども出てきますが、その際に、あいつと抱き合わせならお断りなんて言うケースも有ったそうです。



一人で1巻要求したので有名なのは、筑摩書房の「現代日本文学全集」での正宗白鳥。一人で1巻を主張してかなえられずに収録自体を降りたのが、講談社の「日本現代文学全集」での舟橋聖一。まあ、やたら誇り高い舟橋聖一は理解できないこともないのですが、正宗白鳥の場合は地味な自然主義派作家でありながら、堂々の一人1巻は、他とのバランスを失しているのですが、この文学全集のウリである付録の作家論で白鳥が書いた作家論を多用せざるを得なくなって、その筋からのゴリ押しだったとか。



それと好対照なのが中央公論社の「日本の文学」で、編集委員だった谷崎が3巻に対して、同じく編集委員だった川端康成が、せめて2巻収録を勧められたのに「私は1巻で十分」と断ったとかは、奥ゆかしいですね。ところがこの全集では編集部が多分、営業面での貢献期待を込めて出していた松本清張収録案を、同じく編集委員だった三島由紀夫が、編集委員辞退をちらつかせながら断固反対したと伝えられています。美意識が許さなかったのでしょうね。



気難しい作家先生達を文学全集の編集委員にしてはならないという、見本みたいなケースでした。



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