難しい作家

昨日、文学全集について書きましたが、もう少し。これが世界文学全集なんかだと、あまり難しいことはないのですが、存命の作家までを含む日本文学全集のたぐいの場合、それこそ切った張ったの世界になる事が有ったようです。



つまり編集が気に食わないので、収録を降りると駄々をこねる作家が出てくることです。村上さんみたいに作品のことで意見が食い違うのは珍しいケースです。多くの場合、俺は一人で1巻欲しい、とか2巻にしてくれ等があります。それとか、一人で1巻が無理なときは他の作家と抱合せで、二人で1巻とか3人で1巻なども出てきますが、その際に、あいつと抱き合わせならお断りなんて言うケースも有ったそうです。



一人で1巻要求したので有名なのは、筑摩書房の「現代日本文学全集」での正宗白鳥。一人で1巻を主張してかなえられずに収録自体を降りたのが、講談社の「日本現代文学全集」での舟橋聖一。まあ、やたら誇り高い舟橋聖一は理解できないこともないのですが、正宗白鳥の場合は地味な自然主義派作家でありながら、堂々の一人1巻は、他とのバランスを失しているのですが、この文学全集のウリである付録の作家論で白鳥が書いた作家論を多用せざるを得なくなって、その筋からのゴリ押しだったとか。



それと好対照なのが中央公論社の「日本の文学」で、編集委員だった谷崎が3巻に対して、同じく編集委員だった川端康成が、せめて2巻収録を勧められたのに「私は1巻で十分」と断ったとかは、奥ゆかしいですね。ところがこの全集では編集部が多分、営業面での貢献期待を込めて出していた松本清張収録案を、同じく編集委員だった三島由紀夫が、編集委員辞退をちらつかせながら断固反対したと伝えられています。美意識が許さなかったのでしょうね。



気難しい作家先生達を文学全集の編集委員にしてはならないという、見本みたいなケースでした。



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