厳しい

昨日は小切手、手形を扱う当座預金の話をしましたが、午後3時の攻防は今思い出しても感慨が深いです。前にも書きましたように、振り出した小切手や手形はいずれ決済しないといけません。小切手ならば早ければ次の日、手形は決済日を記載しますからその日、大体1~3ヶ月後くらいにする人が多かったですね。



その日の窓口営業が終わる午後3時までには当座預金の口座に、その日に回ってきた金額を入金しないといけません。これがなかなか厳しいものがありました。2時50分ころに窓口へ来てもう少し待ってくれ、と泣きつくお客さんがかなりいました。いま、融通を頼んでるからとか、集金がもうすぐ入るからとか、中には、その手形や小切手を回してきた人、つまり債権者に頼んで手形や小切手の依頼返却してもらうからとか、色々なことを言ってくるのです。



依頼返却とは、その手形や小切手を入金した人が取引銀行を通じて、こちらの銀行に連絡を取って翌日、交換所を通して向こうに返却することです。手形小切手につける付箋に「依頼返却」と書くのですが、実質的には不渡りの一歩手前の段階です。でもこういうことを繰り返すお客さんは、いずれは本当の不渡り、つまり付箋に「資金不足」という言葉を書いて返却することになるのが多かったです。



不渡りを2度出すと銀行取引停止処分になって、手形帳や小切手帳を発行してもらえなくなります。つまり現金商売しかできなくなりますから、資金繰りがますます困難になって結局倒産します。



まあほとんどの古本屋は不渡手形を振り出すことも掴まされることも多分無いので、のんきな商売です。



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