クイーンと税金
エラリー・クイーンの推理小説が好きで、たまに読み返しています。今日も今日とて「犯罪カレンダー」ハヤカワノヴェルズ刊と言う短編集をパラパラ見ていました。カレンダーという表題にちなんで1月から12月までの12篇の小説を並べています。3月は「マイケル・マグーンの凶月」という短編で、その書き出しはこうです。
「1919年2月24日午後6時55分、65国会の第3読会を通過して、その法律は成立した。名称は法律第254号」
その法律というのが「アメリカ合衆国における徴税の規定およびその目的に関する法律」らしいです。そしてその法律の定めるところによれば毎年3月15日までに前年の所得の申告せねばならないのです。エラリー・クイーンはアメリカの所得税申告の成立の歴史をその小説の冒頭で紹介してくれていたのです。
そうです。日本の所得税申告の通常の期限だった3月15日はアメリカがお手本だったわけです。日本では戦後に定められたのですから、GHQの暗黙の指導があったのかも知れません。アメリカではこうしてるから、というわけでしょうか。
タイミング、バッチリの小説でした。今はアメリカでは7月15日まで延長可能らしいですけれど。
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翻訳は進む
以前、コナン・ドイルの事を書いた時に、シャーロック・ホームズ物の新訳も続々出て、よく読まれている話をしましたが、エラリー・クイーンの作品も、このところ新しい翻訳が次々と出ているようです。
私がクイーンの推理小説にハマっていた頃は、創元推理文庫の鮎川信夫訳の4部作や井上勇の国名シリーズの翻訳で親しんだのですが、それ以後、「Yの悲劇」に限っても、角川文庫の田村隆一、ハヤカワ文庫の宇野利泰、集英社文庫の鎌田三平、そして講談社文庫の平井呈一とにぎやかです。
4部作の主人公、探偵役のドルリー・レーンは元シェークスピア俳優で、上品で知的な人物像です。その語り口調の一部を各訳で見てみましょう。
「これはどうもブルーノさん、わかりきったことと思っておりましたよ」鮎川訳
「いや、ブルーノさん、そんなことは、あらためて言うまでもないことだと思っていたのですよ」田村訳
「ブルーノさん、その点でしたら、じつはわたし、説明しなくても明白だと思っていました」宇野訳
それぞれ微妙に違いますが、基本的な印象は端正で、あまり変わりはないです。ところがこれが平井呈一の手にかかると
「いやだよ、ブルーノ君。そんなこたあ、わかりきってらあね」
まるで江戸の下町のご隠居みたいになっています。訳者のセンスで、主人公のイメージがガラリと変わってしまいます。
今の新しい読み手のお好みはどれでしょうか。
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ドイルは面白い
昨日7月7日はコナン・ドイルの命日だったそうです。1930年に亡くなっていますから没後90年。シャーロック・ホームズ物などは依然人気が高く、各種文庫などでも新訳が相次いで出されています。
偶然に昨日、新潮文庫からかなり以前に出ていて現在は絶版の「傑作集」シリーズがまとまって入ってきました。ホームズものでない短編集と、冒険長編が混じったシリーズです。「海賊編」「恐怖編」「海洋奇談編」「冒険編」「ボクシング編」「クルンバの悲劇」「失なわれた世界」など今はあまり読まれていない作品が多いです。
ホームズ物ばかりにスポットが当てられることが多いのですが、ドイルという人、間口は広く他にも心霊現象の本や自伝、SFなど、面白い本をたくさん書いています。一度お読みください。「日本の古本屋」にアップしています。
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夜中の乱歩
このところ、寝る前に江戸川乱歩を読む癖が付きました。あまり長いものは避けながら、短編、中編と言ったところを選びながらですから乱歩の全体については何も言えないですが、やっぱり面白い。どの作品もめっぽうやたら面白いというのが乱歩の特徴でしょう。
手練手管を総動員して読んでる人の興味を先へ先へとつなぐ感覚的、本能的な文章は、下品でありつつ崇高、常套的なのに新鮮という、摩訶不思議な世界を目の前に見せてくれます。
一足飛びに奇想天外な展開をしつつ、後からじっくりと穴埋めするように説明をするというのがお得意。それは推理の展開というよりも因果絵解きののぞきからくりの口上みたいで、ついつい乗せられてしまいます。
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或る全集
市会があったので大阪古書会館へ。
中央公論社の「世界推理名作全集」全10巻が、誰からも見捨てられていたので連れて帰りました。
デザイナーの中林洋子さんの装幀がシックな事で有名な全集です。
変形のかわいいB6判、本体の色が奇数巻はアクア・ブルー、偶数巻がレモン・イエローの2種類というのが珍しい。各表紙や挟み込みの栞もそのパターンにしている。手間を掛けています。
箱のデザインは白と黒の荒い縦縞で統一してシンプルです。しかし、書名が書かれた小さな題箋が下の方に貼られていますが、その色をまたまた本体に合わせた2種類の色にしています。そこまで凝るかという感じ。
確かに見とれるほど綺麗です。
箱を見ていて、ふと葬式の鯨幕を連想しました。殺人事件満載の推理小説全集にふさわしいかもしれません。
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2015年3月23日 | コメント/トラックバック(0) |