コンピュータの将棋
昨夜、NHKの「クローズアップ現代」で、将棋の元名人がコンピュータとの対局で負けたニュースを特集して解説していました。
チェスの世界では、20世紀の終わりころには既に、コンピュータが世界チャンピオンに勝利していましたが、日本の将棋の複雑深遠さには、しばらくはコンピュータは及ぶまいとされていたのがついに覆されたのでした。
決定的な事は、計算能力のアップと学習機能の飛躍的な向上があると解説されていました。それの効果で、慎重な攻めが繰り返され、挙句、元名人がじれて決定的なミスを犯すと、それに乗じて怒涛の攻めで勝利したとのことです。
まだ、一回の対戦で決定的なことは言えないと思います。それにしても、ポーが書いた「メルツェルの将棋指し」時代からはるか遠くに来たものです。
しかし、人間は偉いのです。産まれてから自分の力で考え、師匠に付いたり、付かなかったり、色々でしょうが、基本的にはたった一人で、将棋の名人は誕生するのです。砂漠の真ん中でも将棋ができます。電気は要りません。
コンピュータが自分で電源を確保できるようになる時、これは少し怖いですね。今なら負けそうになったら、コンセントを抜けばいいのだから。
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2012年2月9日 | コメント/トラックバック(0) |
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プルースト的ギャング映画
正月は一本くらいは長い映画を見たくなります。今年は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」を初めて見ました。4時間近い長さですが、退屈しないで見れました。
ユダヤ・マフィアという、珍しい視点の作品ですが、時間が過去と現代(といっても1960年代ですが)を往復するので油断すると筋がたどれません。最後まで見ると、最初の方の謎ときができるというわけで、もう一度頭の方を見たくなります。
ニューヨークの下町の情景がすばらしく、大都会好きの私は満足しました。ロバート・デ・ニーロがちょっと怖い、気の短そうな、しかし心は優しいギャングを好演しています。
監督がマカロニ・ウェスタンのセルジオ・レオーネ。この作品が遺作となりました。音楽が実にデリケートで美しい。エンニオ・モリコーネのスコアです。
「モーの店」という酒場?が主たるノスタルジーの源になります。それと、仲間が共通財産をしまうコインロッカー。この2か所が重要な場所です。残酷場面も容赦なくあり、私の感覚では、ビスコンティがギャング映画を作るとこんな感じになるのではないかと思いました。
お勧めです。
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2012年1月4日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:映画
あけましておめでとうございます
あけましておめでとうございます。
良いお年をお迎えのことと思います。
今年の、当店参加の即売会は、
天三プチ古書即売会が
1月8日(日)~1月11日(水) 天三おかげ館 午前10時~午後7時
ОBPツインタワー21即売会が
1月21日(土)~1月28日(土) 大阪ビジネスパークツインタワー1階広場 午前11時~午後8時(最終日は午後6時)
以上が予定されています。どちらも個性豊かな古書店が多数参加しますので、ご来場いただきますように、心からお願いいたします。
新年業務は1月6日から実務を始めますが、ネット、お電話でのお問い合わせ、ご照会、買取ご依頼などは1日から受け付けておりますので、いつでもご連絡いただきますように、お願い申し上げます。
古書業界を巡る情勢は厳しいですが、良い本をお客様の元へ、このスタンスを崩さず頑張りたいと思います。
今年もよろしくお願い申し上げます。
池崎書店 店主敬白
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2012年1月1日 | コメント/トラックバック(0) |
砂の本
砂の本と言ってもボルヘスではありません。
野外の即売会から帰って来た本達です。今回のように晴天続きですと、乾燥しまくって砂埃が立ち、それが本箱の中に侵入。お客様が本を手に取られるたびに表面に付いたり、奥へ押し込まれたりしてがっしりと本に取り付いてくれます。これが少しくらい拭っても取れません。何故か表面に湧いてくるみたいです。
安部公房さんの「砂の女」は好きなお話です。実に印象的なのは、旅人の男を罠にかけて砂除去の生活に引きずり込んだ女が、いっぱし砂の専門家で、常識では考えられない言葉を随所に発します。
うろ覚えですが、「砂は乾燥していません。砂は知らぬ間に木を腐らせて、家をポロポロにしてしまいます。」などと言っては、男をイラつかせます。一度お読みください。
安部さんの本も買取いたします。
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2011年10月12日 | コメント/トラックバック(0) |
レコード、CD愛好家の方々に耳よりの情報
何べんも書いて恐縮ですけれども、四天王寺秋の大古本まつり。今日、搬入第1日目だったのですが、ちらっと見た感じでは、各店大変な熱の入り方でした。
私のブース周辺のシアルさん、松原書林さんは、今回、特にレコードの大量入荷があったらしく、かなりの量を展示されます。中には、初期輸入盤らしきクラシックレコードもあったようです。SPレコードも大量に、出品されていたようです。
愛好家の方々は、お見逃しの無いように。
池崎書店もか゜むばってCD、LP出品しますのでご覧、お買い上げくださいますように、お願い申しあげます。
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2011年10月4日 | コメント/トラックバック(0) |