プルースト的ギャング映画
正月は一本くらいは長い映画を見たくなります。今年は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」を初めて見ました。4時間近い長さですが、退屈しないで見れました。
ユダヤ・マフィアという、珍しい視点の作品ですが、時間が過去と現代(といっても1960年代ですが)を往復するので油断すると筋がたどれません。最後まで見ると、最初の方の謎ときができるというわけで、もう一度頭の方を見たくなります。
ニューヨークの下町の情景がすばらしく、大都会好きの私は満足しました。ロバート・デ・ニーロがちょっと怖い、気の短そうな、しかし心は優しいギャングを好演しています。
監督がマカロニ・ウェスタンのセルジオ・レオーネ。この作品が遺作となりました。音楽が実にデリケートで美しい。エンニオ・モリコーネのスコアです。
「モーの店」という酒場?が主たるノスタルジーの源になります。それと、仲間が共通財産をしまうコインロッカー。この2か所が重要な場所です。残酷場面も容赦なくあり、私の感覚では、ビスコンティがギャング映画を作るとこんな感じになるのではないかと思いました。
お勧めです。
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2012年1月4日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:映画
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