高橋悠治賛
ピエト文庫さんのブログを拝見すると、音楽に包まれながら仕事されている事がよく解ります。
時としてエレーヌ・グリモーやグルダのベートーヴェンのソナタであったり、グールドのバッハだったり、タンやインマゼールのモーツァルトのコンチェルト、シッパースのヴェルディなど、またマーラーなど、お聴きになる範囲は広いです。
そのブログで高橋悠治さんのCD新譜の情報を教わりました。
タイトルは「バッハで始まり、高橋悠治で終わる。」
内容は、バッハのピアノ協奏曲BWV1052とシューベルトのノットゥルノ、ヴィラ=ロポスのショーロス第5番、室生犀星の詩「老いたるえび」に付けた自作何曲か、その他。アンサンブル金沢のメンバーが共演する、凝りに凝った1枚のようです。
これは聴きたいものです。早く廉価盤にならないものか。それとも、松原書林さんが買うだろうから借りようか。
つい、高橋さんの昔のCDを取り出して代わりに聴きました。高橋さん作曲の「糸の歯車」、「七つのバラがやぶにさく」。前景も背景も無いようなぼんやりした空間に漂う、しかし、確固とした音たち。みずみずしい響きが特徴です。
演奏ではケージの「ブリペアード・ピアノのためのソナタとインターリュード」。高橋さんの演奏は、軽やかで響きが美しく、どこか鼻歌のように聞こえる瞬間があり、楽しいのです。シュライエルマッヒャーというドイツ人の演奏も聴いたのですが、テンポが遅く、旋律はブツブツ途切れて流れず、重苦しいものでした。こんなに違うとは!
天才高橋悠治。
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2012年6月7日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |