九里丸、三亀松読みたいな。part3
後日、本当の母親が赤ちゃんを引き取りに来なかったのか?来なかったのです。結局、九里丸の子供がジュリエットの子供として育てられたのですね。
昭和35年に花月亭九里丸こと渡辺力蔵さんが亡くなります。葬儀の時、あるでっぷりとした中年男が「このたびは」と言いながら帳場の前に頭を下げました。受付の芸人仲間が顔を見てびっくりする。九里丸そっくりではないか。
差し出された名刺には「イモスケ広告社 山口良一」とありました。
この人こそジュリエットが育て上げた、九里丸の忘れ形見であったわけですね。薩摩屋芋助の孫として育ち、東西屋を広告社にしたのです。両親は、息子の顔が段々おもろい顔になって来たので不思議がったそうです。
モーパッサンの小説のような、不思議な芸人譚ですね。
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2011年9月23日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
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