昔からあった!

井伏鱒二が好きですが、未読作品が多い。

今日も雑誌「文体 復刊第一号」を検品していると、井伏鱒二の「巣林館」が載っていたのでつい読んでしまいました。

早稲田大学近辺の下宿屋が舞台です。

主人公を含む学生下宿人や、下宿屋の主人、おかみさん、お手伝いさんのオカネさんやオシヅさん達の一寸した描写が生き生きした、なかなかの佳品です。

途中、「おっ!」と驚く箇所がありました。

「私」が市電の江戸川の終点で電車を待っている時のこと。本文から引用します。


不意に私の名前を呼ぶものがゐた。振り向くと、線路の向ふ側を歩いて行くオカネさんが、笑ひ顔で私を見ながら「ぽかあん‥‥。」と云った。


ここです。この「ぽかあん」が私の記憶に蘇ったのです。

子供の頃、友達の名前を呼び、その子が「なんや?」と応えたら、その子の顔の前で握った拳を開きながら「ぽっかあーん」と言ってあざ笑ったものでした。懐かしい。

こんなおふざけと言うか遊びは、昭和40年前後の大阪市内だけで流行っていたのだろうと思っていましたが、どうやら時代も古くから(主人公イコール井伏氏としたら大正年間)、東京でもやっていたことが判明したのです。

全国レベルだったのですね。

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