星新一の読書メモ
書評集は古本屋の味方です。あまり本を読む時間が無いので、手っ取り早く評価の基準を教えてくれるツールの一つです。
ですから、過去の書評集は古本屋の心強い味方なのです。あまり皆さんおっしゃいませんが、谷沢永一さんの「紙つぶて」が古書業界に与えた影響は、相当深いと私は思います。
星新一さんの本、私は大好きです。彼も書評集を残しています。その中の一冊、「きまぐれ読書メモ」を少し読みました。
ひとつ、面白い形式を多用されています。それは、本の帯の文句を沢山引用されていることです。
書評の初めに、「この本の帯には、こう書かれている。~~~」
これは、ある面、公平性を担保してると思います。書評は公平であるべきだ、などとは思いませんが、むやみと一方的な物言いになりがちであることは確かでしょう。それならば、論ぜられる側の一方的な言い分、この場合、本の帯の文句を書評で紹介することは、ある種のバランスを生みだすのではないでしょうか。
星さんのからりとした文章はイヤミが無く、紹介されている本は硬軟取り混ぜて多彩。ご本人は、あとがきで、これは書評集ではなく読書メモであると言っておられます。控え目で好ましいです。
星新一さんの本、買取します。
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2011年12月2日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
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