健康に悪い

いつか書いたかと思いますが、作家の個人全集の値打ちを決めるのは、本文の校訂も重要ですが、資料が充実しているかどうかでしょう。特に日記や書簡が完璧に収められている事は大きなポイントになります。

近代作家の中でとりわけ書簡集の面白いのは、漱石と龍之介にとどめを刺します。

どちらも1000通を超える(漱石は2000通を超える)書簡を残しています。

今の人がメールするみたいに、昔の作家はのべつまくなしに手紙を書いていたようですね。それにしても手紙にするか葉書にするか、ペンで書くか筆で書くかなどを選び、手紙は封筒に入れ、宛先、差出人を書き、切手なども貼って、しかも投函するわけですから、大変なことを昔の人は無意識にしていたものです。

龍之介が友人や先輩作家へ宛てた手紙には絵入り、俳句入り、短歌入り、戯作調の詩入り等々、貰う人へのサービス心があふれています。

一方、家族への手紙にはそうした心遣いがなく率直で、意外な亭主関白ぶりがにじみ出ていてこれはこれで面白い。

龍之介は外見が細いので、おとなしそうな感じがしますが、奥さんへの手紙では命令口調で終始しています。やっぱり明治の男です。

ただ、旅館などに泊まっている時の留守宅宛の手紙には、食べ物の不満などが書かれていて、駄々っ子みたい。

元々から甘党でしたが、晩年の手紙には「食後に角砂糖を三つか四つ。こいつは癖になった」などと健康に悪いことを書いていて、奥さんは気が気ではなかったでしょう。


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