山いろいろ
山の多い日本では古来、山がいろんな象徴になって生活の中に溶け込んでいます。
祇園祭の山車(ダシ)を「やま」と言います(一部は鉾)。代々の天皇の住まいも「大内山」などと言います。
山を覆う木々は四季毎に色を変え、人々の意識の中に深く浸透しているのでしょう。したがって山は昔から神聖な場所としての威厳を伴なって信仰の対象でもあった訳です。
大きな神事や仏事の祭壇などに捧げ物として飾られる、白飯や餅、饅頭、果物、野菜等はビックリするほど高く盛られますが、これらも山の姿をうつしており、聖なる存在の依り代とのことです。
ついでに書くと笠や傘も山の形に似ている事から、特に傘は歌舞伎などでは主人公を引き立てる聖なる力を表す小道具としての一面があるそうです。そう言えば助六も白波五人男も傘を持って登場します。
これらは郡司正勝さんの「風流の図像学」に詳しく書かれています。
昨日突然噴火して、登山していた多くの人の安否が心配されている御嶽山など、名前からして神聖性を表しています。
無事の下山を祈りたいと思います。
偶然ですが「山が動いた」の土井たか子さんが亡くなりました。
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2014年9月28日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:お勧め本
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