愉快な対談満載
昔、凡人社という社名で出発し、途中で平凡出版に変わり、現在、マガジンハウスとなった出版社があります。
平凡パンチやan・an、ポパイ、ダカーポ、クロワッサンなど、時代を画した雑誌を出し続けてきました。
この会社が、平凡出版からマガジンハウスに変わる1983年に「平凡出版38年のあゆみ」という非売品の本を出しています。
雑誌「平凡」のバックナンバーから、色々な対談やインタビュー記事を抜粋して並べた本ですが、なかなか面白い。
宮田輝や美空ひばりの登場が多いのは判りますが、何度か古今亭志ん生が取り上げられています。人気があったのでしょうね。双葉山と飲み比べをしたエピソードなんか、愉快です。ベロベロになって家へ帰ろうと、ころんだりしながら足袋はだしで電車に「あらッ御免よッ」と乗り込む所など、志ん生の姿が髣髴とします。
プレスリーに電話インタビューをしています。吹き込んだ中で一番好きな歌は?に「ハウンド・ドッグ」、尊敬する歌手は?には「ペリ・コモ、ビング・クロスビイ、ハンク・スノウ、エディ・フィッシァ」と誠実に答えています。途中で電波状態が悪くなり、電話が切れてしまうのに時代を感じます。
山下清と小林圭樹が対談しています。小林さんが清さんを演ずるのに合わせたのでしょう。
小林「ずーっと、ハダカ?」
山下「ハダカになると、みんなヘンな顔すんからダメだな。ハダカだとなんでみんな疑うんだろうな。お巡りさんまでだ。どうしてだい、小林さん」
山下清さん、良いですね。
タグ
2012年5月15日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:お勧め本