福江町

「町会議員一年生」という杉浦明平さんの小説をちらと読んでみました。面白いですよ。



杉浦さんには色んな分野の著作があります。ルネサンス研究やら、翻訳やら、短歌研究やら、渡辺崋山が主人公の長編小説やら、ルポルタージュやら。そして彼が生まれ育ち、東京で仕事をした後に舞い戻った渥美半島での農業活動、地方議会の議員としての活動等に基づいたユーモラスな小説などなど。



最初に揚げた作品は、その議員活動を通してみた地方政治のユーモラスな戯画として今でも通用します。そして彼が初めて当選した町会議員として見聞した最も小さな地方政治の実態が、そのまま現代の国政、国会にも当てはまるという事実には、背筋が寒くなります。



狭い地方の中の議員間の馴れ合い、お手盛り予算、飽くことない公費飲食、醜態の限りを尽くす視察旅行、行政トップの事勿れ主義、保身、などが絡み合うさまは日本の民主主義の脆弱さの投影とも読めます。



そうした指摘の鋭さを秘めながらも、杉浦さんの目は「しょうがない奴らやのう」というどこか暖かさを持つ諦念に濡れているような気がします。ひょっとしたら郷土愛に似たものかも知れません。



その小説の舞台となった元の愛知県渥美郡福江町に一度行ってみたいと思うのでした。



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