音楽の思い出

若いころ愛読して、未だに読み返している本、作家があります。私の場合、中野重治、福永武彦、内田百閒、北杜夫などがそれにあたります。特に福永武彦は、幅広い芸術分野に対する著述が多く、私の趣味とよく合うため、手放せません。



彼は音楽、クラシック音楽が大好きで、それに関する小説、随筆を沢山書き残しています。「秋風日記」という、昭和50年に書かれた連載随筆の中に、チェリビダッケが指揮したシベリウスの交響曲第2番をFMで聴いて、感心したことが書かれています。その研ぎ澄まされた響きを作るために、どれだけオーケストラがしごかれただろう、と適切な感慨を述べています。



昭和50年というと、日本でもそろそろ、チェリビダッケの評価が高まりつつある時期ですが、今ほど神格化もされていませんでした。業界では、録音嫌いの幻の指揮者という触れ込みでした。それから5年後の昭和55年、私も生のチェリビダッケを一度だけ聴くことができました。



大阪国際フェスティバルにロンドン交響楽団を率いて最後の2日間に登場。私はその最終日のコンサートを聴いたのです。何故か時間に遅れてプログラム2曲めのドビュッシーの「イベリア」から入れました。妙に腰をふる指揮やなー、と変なことに感心した記憶があります。最後が「展覧会の絵」。彼の得意曲で、最後の「キエフ(今ではキーウですか)の大門」では、フォルティシモを求める彼の「チェーッ」という掛け声がよく聞こえました。アンコールがブラームスのハンガリー舞曲の第1番だったと思います。盛大に腰振りをして、ご機嫌な指揮ぶりでした。



最後にフェスティバルも終了ということで天井から幕が下りてきたことを覚えています。チェリビダッケも天井を見上げていました。外国ではめったに見られない光景だからでしょう。



懐かしい思い出です。



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