読まぬと大損、モーパッサン
前回、モーパッサンの小説のような人生、とか書いたので久しぶりに読みたくなって、いくつかの短編を読みました。
結果、モーパッサンを読まない人生は、かなり損をしてるんじゃないかという、圧倒的な印象でした。ドストエフスキーやプルースト、トルストイの話じゃないんです、モーパッサンです。あなどれません。
誰もが何となく読んだ気になっている、「首飾り」という短編一つとっても、二段組みで、たかだか5、6頁の小説の中に、人生の落とし穴がぱっくりと口をあけて、幸福の裏に潜んでいるということを実に皮肉なタッチで描いてくれてます。知らない?では、簡単なあらすじだけ。
実直なパリのお役人さん夫妻が身分不相応な舞踏会に招かれます。奥さんはアクセサリーが無いので行きたくない。亭主が、奥さんの友達のお金持ちのご婦人から借りればいいと入れ知恵。すごく高そうなダイアの首飾りを借りて、舞踏会は大成功。ぐったり疲れて帰ると首飾りが消えています。狼狽した夫妻は全くそっくりな首飾りを宝石店で探し当てて、とてつもない借金をしてそれを買い、何食わぬ顔でお友達に返します。
地獄の始まりですね。次回へ。
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2011年9月24日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
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