お千代さん
島倉千代子さんが亡くなりました。
あの、細いが強く、かつしなやかな歌声は個性的で、ヒット曲の多くは抒情歌謡曲とでも名付けられると思います。奇麗に伸びた高音に細かいビブラートがかかるお千代節は、確かに一世を風靡したと思います。美空ひばりさんの低音の色気と好対照。
私がラジオを通じて、歌が良いものだと思ったのも、彼女の「東京だョおっ母さん」「逢いたいなアあの人に」「からたち日記」を聞いた事が大きいです。
特に「からたち日記」の、ゆったりとしたワルツに乗ったメロディーは、明るさと哀愁が絶妙にブレンドされ、私の大好きな歌です。
ヒットした当時、6歳くらいでしたが、肋膜炎で寝ていましたので、この曲を聞くとその時の熱っぽいような、だるいような気分を鮮明に思い出します。
終戦後の混乱から脱し、何となく世の中が落ち着きを取り戻しつつあった時代の音楽。ちょっと夢みるような幸福感が彼女の持ち味だったと思います。
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2013年11月9日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:音楽
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