瞬間建築
太平洋戦争で敗戦した後の日本のさまざまな相を多様な視点から分析し、占領国アメリカと敗戦国日本の合作としての戦後と規定したジョン・ダワーの「敗北を抱きしめて」上下2巻(岩波書店)は読み応えがあります。
写真も多く掲載されて読みやすい。
マッカーサー司令官がアメリカ大統領候補に立候補か?と報ぜられると、マッカーサー応援を表明する意見を壁にペンキで大書(英語で!)した建物が出現し、その写真が出ていました。そのすばしっこさは大したものですが、その会社の看板が「日本瞬間建築社」とあったのには笑ってしまいました。横に「驚異的超速本格建築」とも書いています。
今は精々、「仕事が速い」位しか宣伝できませんが、瞬間建築は良かった。インスタント・ラーメンみたいです。
戦後の皇室、内務省が特級のおもてなしを占領軍の上級将校に対して展開した事も書かれています。将校達は宮中の季節感ある行事に始終招かれ、次第に魅了されていったようです。
とりわけ鴨猟は人気があったとか。ただしマッカーサーは一度も参加しなかったそうです。
お勧めの本です。
タグ
2014年6月18日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
トラックバック&コメント
この投稿のトラックバックURL: