小泉VS河上

小泉信三が「河上肇博士の経済学の本は価値が無いが、自叙伝は後世に残る」と言ったと、小林勇の随筆集「彼岸花」に書かれています。

当の小泉博士の経済学の本も河上肇同様の運命を辿っていますが、さらには小泉さんは河上肇の自叙伝のような古典足りうる著作は残していません。小泉博士は現天皇の婚儀のお膳立てをした人として歴史に残るでしょう。もって瞑すべし。

確かに河上肇の「自叙伝」は一人の人間の赤裸々な記録として傑作です。同時に彼の日記や書簡も生き生きとした彼のポートレートとして貴重です。

日記を拾い読みしていると、巧まずしてユーモラスでおっちょこちょいの人柄が髣髴します。

昭和14年2月27日(月)

今日銭湯へ行ったら(略)番台の女が「(略)いつか下駄をお間違になりはしませんでせうか?」(略)「いや私はうちからはいて来たばかりですが」と云ふと「ちょっと見てください」といふ。番台の下に二足揃へてある下駄を見ると、ひどく古びた親指の跡のついてゐる、鼻緒の切れそうになつてゐる下駄が、新しいおろし立ての下駄と並べてある。そのおろし立ての下駄を自分は今日履いて来たのだが、しかし古びた方が明かに自分の下駄である。私は数日前から下駄のはなをが新しくなつて居るのには気づいてゐたが、それはうちの者がいつの間にかすげかへてくれたものとのみ思ひ込んで居たが、あに計らんや、私は銭湯でいつの間にか他人の新しい下駄を履き違へて帰つて居たのであつた。私は赤面しながら散々詫びを言つて帰つた。


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