荷風怒る
永井荷風と小山内薫というと共に鷗外の薫陶を受け、慶応大学の文科刷新の時期、共に教授に就任、とても良好な関係にあったと一見思われがちですが、あにはからんや、荷風の日記に面白い記述がありました。
荷風の日記は時として個人攻撃のオンパレードの部分があります。
小山内薫については特に厳しい態度を示しています。お互い、身近に接していただけに余計に情け容赦が無いのでしょう。
興味のある方は昭和3年7月6日以降、9日までの荷風日記、つまり断腸亭日乗をご覧下さい。
今からちょうど87年前の梅雨時分、荷風の怒りが生き生きと判ります。
小山内薫はその年のクリスマスに亡くなりました。享年46才。荷風の怒りに中てられた訳でも無いでしょうが。
やっぱり長生きして日記を残す人にはかないません。
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2015年7月8日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
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