期待できる人

午後、天満別院で墓参の後、天神橋筋3丁目のギャラリーで行われた「上方落語短期集中高座」最終日、第2部を楽しみました。

連休の19日~23日まで毎日午前、午後、夜の3部に分け、各部8~10席の落語が演じられ、全部で121席の上方落語が高座にかけられるという壮大なイベントです。11人の噺家さんが出演するので一人当たり11の噺を口演するわけです。

昔多かった地域寄席の雰囲気で、客席の前半分は入れ込みの畳席になっていました。きょうび珍しい。

お囃子は無く、スピーディーに交代しながら、しかも噺自体はたっぷりと聞かせてくれました。

その中で出色だったのは桂文三さんの「悋気の独楽」。

師匠だった先代の桂文枝さんの際どい思い出話を枕に、その師匠譲りのはんなりしたお家はんと、やり手のおなごしさん、こまっしゃくれた丁稚のやりとりが、本日初めてで最後の、空間性、時間性を伴なって、早く言えば立体感鮮やかに立ち上がってじわっと迫って来る噺を聞かせてくれました。

この人には期待できます。

他には笑福亭たまさんの元手がかかっているらしい「カケ酒」、涙ぐましいほど師匠米朝さんに忠実な「始末の極意」の桂宗助さんが印象に残りました。



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