3人選ぶ
膨大な量の高見順の日記を少しずつ拾い読みするのは、楽しいです。
戦後すぐの日記は特に面白い。
落ち着きがなく、いらいらしてやたら喧嘩っ早い。次々と来る原稿依頼を片っ端から断っています。
昭和21年4月10日に総選挙の事を書いていますが、2人目まではスラスラかけたが、3人目がなかなか決められず、久米正雄から頼まれていた候補者の名前を書いた、と不思議な事を書いています。
調べてみると、大選挙区制の下ただ1度だけ行われた制限連記制の総選挙で、有権者1人に付き2人もしくは3人の候補者に投票できたということです。
大日本帝国憲法下最後の、そして女性が初めて参政した歴史的な総選挙だったそうですが、こうして文学者の日記に書かれているのを読むとリアルに当時の感覚がわかります。
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2018年6月4日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
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