「あたしンち」さようなら
読売新聞の日曜版に18年間連載されていた、けらえいこさん「あたしンち」が先週で終了しました。
傑作漫画だったと思います。
表題コマ含めて24コマという、かなり長い、毎回読み切りの漫画でしたが、単行本にまとめられたのを読み返してみても、最初から、キャラクターの造形はほぼ完成していて、安定していました。「サザエさん」の変貌ぶりと対照的です。
夫婦と長女長男の変哲もない4人家庭と、それを取り巻く、学校関係、主婦サークル、お父さんの通う酒場での、さりげない笑いがテーマです。「サザエさん」には、起こり得ないような話がけっこうありますが、「あたしンち」は、100%、どのお家でもあり得る話ばかりです。一番の特徴は「会話」の軽妙さでしょうね。それと色遣いが絶妙にうまい。ラフなようで繊細な線。
私は、けらえいこさんの結婚テーマの作品時代から愛読していたので、この「あたしンち」が始まったために、止めようと思っていた読売新聞の購読をずるずると続けてしまったわけです。
なにしろ読売新聞社製の「憲法」全文を掲載する新聞です。それはそれで興味深いものはあるのですが、渡辺さんの感覚に問題が多いのです。だから「あたしンち」は続いて欲しいような、欲しくないような気分で愛読していました。
ふんぎりがつきました。けらえいこさん、ごくろうさまでした。
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2012年3月18日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |