武者小路さん

最近は白樺派の作家は読まれているのでしょうか。講談社文芸文庫のラインアップを見ると、昔の作家の再評価の方向が見えるような気がするのですが、白樺派はあまり出てないみたいです。志賀直哉を初めてとして、武者小路実篤や里見弴、有島武郎などなど。いずれも立派な全集を持つ作家ですが、ここんところ一寸影が薄いかも。



私は近頃、志賀や武者小路なんかを読み返したり、パラパラめくったりすることが時々あります。手近に積み上げているのが偶然その二人の全集だったりするのが原因です。志賀直哉に宛てた武者小路の手紙が、志賀直哉全集の別巻に収録されていますが、面白いです。



特に病床の志賀に宛てた最後の手紙が実に武者小路らしいです。



「(前略)僕は少しよわっていますが、それほどよわってはいませんが耳も身体もいくらかよわっていますがどうにか元気にしています。(後略)」昭和46年10月6日付



どっちやねん!と突っ込みたくなります。これが武者小路実篤なんですね。

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2023年10月19日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:古書

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