熱いオススメ

胃潰瘍で入院していたときに食事に出されて以来、好んで葛湯を飲んでいます。ちょっと小腹がすいたときなど、あのトロッとした感触の飲み物は結構いけます。



あれも均一にダマのない状態にするにはちょっとしたコツがあります。コップの中の葛粉に最初少なめの熱湯を注ぎ、スプーンなどでよく練る。かなり粘り気が出ますので、そこに少しづつ熱湯をさしてはかき回すのが大切です。



一度にたくさん熱湯を入れると、ムラができてダマになりやすい。うまく溶けると半透明の均一なゲル状の葛湯の完成です。寒い夜など、インスタントラーメンもいいですが、熱い葛湯はお腹に優しくヘルシーで、それでいて満足感があるので、太り過ぎを気にする食いしん坊さんにはオススメです。



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続きそう

今日は三島由紀夫の誕生日だそうです。命日11月25日は彼が自衛隊乱入そして自殺した日として、日本人の多くが知っているでしようが、誕生日はあまり意識されません。その日は水曜日で先勝だったそうです。



生きていれば満98歳です。そして昭和が続いていたら昭和98年になります。私の母親も大正14年生まれですから彼と同年齢です。乙丑(きのとうし)の干支ですね。母親は干支のイメージは合っていますが、三島由紀夫とはあまり合ってないような気がします。



一時の三島ブームははるか昔で、初版本などはむちゃくちゃ高かったですが、ブームのあとはかなり下がりました。それでもやはり凡百の作家に比べると彼の作品は今でも読み返されていますし、古書価もじわじわと上がってきています。



2年後の生誕100年にかけてこの動きは続くだろうと思います。その年は昭和百年になり、明治百年の時はマスコミ挙げて明治ブームになりましたが、昭和ブームもあるかも。



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基次郎さん

私は大阪市内の生まれですので、小説家などでも大阪市内生まれの作家に親近感をいだきます。開高健や織田作之助あたりはすぐに思い浮かびます。その人達に比べると大阪臭は少ないのですが、梶井基次郎もれっきとした大阪市内生まれです。



明治34年2月に西区土佐堀で生まれ、やがて同じ西区江戸堀に引っ越しますが、8歳の時父親の転勤で東京に移ります。2年後にまたもや転勤で今度は三重県へ。また2年後に父親は再び大阪へ転勤になりますが、基次郎と兄は学校の関係で三重県に残り、次の年、大正3年3月に大阪市西区靱の家に一家が揃います。



実は父親が東京から戻った時に短期間ですが住んだのは、大阪市北区本庄西権現町(現在は北区鶴野町)だったそうです。実は私も本庄西に何年か住んだことがありました。年譜でこの記事を見た時におっ、と思ったものです。まあ、基次郎自身は住んでなかったのでしたが、ちょっとびっくりしました。



実は年譜を見ていて、もっとびっくりしたことは、基次郎には異母弟がいて網干順三さんと言いました。どこかで聞いた名字だと思ったのですが、説明を見ると、高松塚古墳で有名な考古学者だった網干善教さんの父親とありました。つまり基次郎と網干善教さんは叔父と甥ということになります。意外でした。



さて、基次郎はそれ以後は大阪の北野中学から京都の三高に入り、下宿します。以後は大阪市天王寺区に移った実家には帰ったり帰らなかったり、小説家を志してからは、東京や湯河原などを行ったり来たり、結局は大阪の臭いがだんだんと薄れた作家になってゆきました。



それでも昭和6年には大阪市住吉区王子町(現在は天王寺区王子町)に家を構え、翌年、そこで亡くなりました。墓は大阪市南区のお寺にたてられたということです。大阪市内で生まれ大阪市内で亡くなり、大阪市内に葬られているのですから、結局は誰よりも大阪市の作家でしたね。



ちなみに彼の終焉の地は今はマンションが建っていて、毎週、私が大阪古書組合にゆくときは、その前の道路を通っていることを今回知り、不思議な気持ちがしました。



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起こってしまう

私はアメリカの連続テレビドラマが好きで、昔の「24」などは全シリーズを何度も見ています。



アメリカの政府機関でテロを専門とする「テロ対策ユニット CTU」のジャック・バウアーを中心とした情報活劇ですが、なかなかリアルな運びで飽きさせません。シーズン7だったと思いますが、ジャックのかつての部下、死んだはずのトニー・アルメイダがテロリストの一員として再登場するのですが、空港の管制システムに入り込んで旅客機同士を衝突させると政府を脅すシチュエーションです。



ななかなか怖い設定やな、と見ていて思いましたが、なんと昨日から全米の航空システムが不具合を起こして全航空機が離陸できない状況が出現しました。徐々に復旧しつつあるようですが、原因はまだ不明との事です。



大統領がジャック・バウアーに依頼してドラマみたいに24時間以内に解決となれば良いのですが、こういうことはセキュリティの性質上、発表できないケースが多いと思われますので、解決してくれと祈るしかありません。



アメリカで起こることは日本でも起こるもののと前提して、対策を待ちたいと思います。



案外、ネズミが配線を齧ったなんてことはまあ、無いでしょうけれど。



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2023年1月12日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:古本 大阪 雑感

波乱万丈

今どき誰が読むのかという世界名作がたくさんあります。昔は世界名作全集、文学全集などが嫌というほど出ていましたから、その中に収録されていると何となく読んでしまう事も有ったでしょうが、さて、今では文学史の上で作品名を見るだけの作者がかなりあります。



ウォルター・スコットなどもその代表と言えるでしょう。「湖上の美人(麗人)」「アイヴァンホー」「ケニルワースの城」などは世界文学全集の定番でした。本国イギリスでは大作家で紙幣などに肖像が使われているそうですが、なにせ、お姫様、お殿様、騎士、決闘、復讐、冒険などが作品中に満ち溢れていますので、まあ、今の日本ではなかなか受け入れられないかもしれません。



今日も今日とて、仕入れの文庫本の中に、岩波文庫「ミドロジアンの心臓」上下がありましたので、ふと最初の2,3ページを見るとなかなか面白い。出だしは街の中心部の絞首刑台です。義侠心のある受刑者として喝采を受けた男の刑の執行があり、それに怒った民衆に対して執行者の隊長が発砲して何人か死ぬ。隊長が発砲の責任を問われて、同じ絞首台で死刑になる、というような、開始早々とんでもない展開です。



それからどうなるか。ぜひともお読みください。



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