再評価

最近は近松秋江全集を手近に何冊かおいて、パラパラ拾い読みをしています。大正、昭和初期の情痴文学作家としてのマイナス的評価が文学史では一般的ですが、私的にはちょっと違う印象が少しづつ強くなってきています。



作品の中に、土地や家探しが主題になっているのが結構あります。金策に奔走する姿も作品になっています。さらに生命保険などもテーマに取り上げたりしていて、それがなかなかリアルに、そして少し滑稽に書かれていて読ませてくれます。子供の病気に献身的に看病しつつ冷静に書かれた作品も胸打ちます。かなりの政治好きの性質も隠そうとしていません。



最も印象に残ったのは旅行や散歩などの時の道筋の書き込みです。どこそこの道をゆき、どの通りに出て、どの店の角で曲がったかなどが極めて具体的に書き込まれています。ガイドブックみたいです。私の中では古臭い通俗作家という先入観は退いて、現代的な庶民感覚を持った作家としてのイメージが広がりつつあります。



文体的にも明治的な美文調は殆ど無く、むしろぶっきらぼうな、書いてはちぎって投げるみたいなポキポキしたところがあり、現代的で意外です。



本人は、自分の初期から中期にかけての情痴小説的私小説を恥と思っていて、本来の自己は硬派の評論家としての面だと書いています。



そのとおりで、再評価が待たれる作家だと思います。



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