たかが霧ですが

冬に多いですが、春や秋でも朝方に冷え込むと霧が立ち込めることがあります。交通に影響が出たりしますが、戦争時ではそれが大きな問題になります。



仲谷宇吉郎という、一昔前にはよく読まれた科学者がいました。彼が一般向けにやさしく書いた随筆などは教科書に載ったり入試問題に出たりしました。随筆家であり画家でもありますが、なにより雪の研究者として有名です。低温科学が専門ですから、戦時中は軍の依頼を受けて霧の研究もしていました。



その専門家の彼が、霧の研究ではイギリスがとても進んでいたと随筆に書いていました。そうです、ロンドンの霧はイギリスの代名詞ともなっています。第2次大戦中、ドイツ軍の重要地点を爆撃するため、作戦に従って爆撃機を離発着させないといけません。それを拒むのが名物の濃霧でした。



チャーチルが依頼して科学者たちがいろいろ考え、多くの実験した結果、滑走路を取り巻くように石油を噴霧できるパイプを設置して、その石油を燃やして空気を温めて霧を消すことに成功したそうです。結果は重大で、頻繁に出撃できることでドイツの降伏をかなり早めることができたという事です。



チャーチルが科学者やその実験を信頼したことが、そのような結果をもたらしたのです。規模的には大したことないかもしれませんが、科学によって一時的にせよ気候をコントロールしたわけです。冷静な科学的判断が彼の理性の根底にあったという事です。



この話は今、どこかの国の為政者に教訓として聞いてほしいような気がします。



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