マドレーヌ

今日11月16日はプルーストが1913年に「失われた時を求めて」第1巻を出版した日だそうです。110年前です。



今でこそ、この大長編も文庫本で何種類もの翻訳が読めますが、昔は新潮社から単行本全13冊で出ていたのが唯一の全訳でした。それがまた高い。古本でも高かった記憶があります。それでもマドレーヌを紅茶に浸したときに昔の記憶が蘇る、なんていう名場面を読みたくて古本屋で探したものです。



食べ物で昔を思い出すことは確かにあります。それよりも強烈なのは匂いの力でしょう。かなり以前ですが、ある古本屋でぼんやりと棚を眺めていた時に、夕飯の支度でもしていたのでしょう、魚を焼いているような匂いが漂ってきた途端に、もっと昔の記憶が蘇ってきたのを覚えています。



確実に同じ匂いを嗅いだことがある。絶対間違いない、懐かしい!と思ったのです。だから小学校時分の記憶でも蘇ったのでしょう。



詳しいことは忘れましたが、匂いで記憶が喚起されることを強烈に感じた一瞬でした。



でもブルースㇳの方がやっぱりカッコイイです。マドレーヌ対焼き魚ですからね。



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