名解説
1990年の5月15日、元力士で相撲解説者の神風正一さんが亡くなりました。早いもので没後35年です。私が相撲の放送を熱心に見聞きしだしたころは、解説は神風さんか玉の海さんでした。「神風の明晰」か「玉ノ海のユーモア」か、と対照的に言われたものです。「北の富士のボヤキ」はそのどちらでもない分野を開拓しました。
ともかく神風さんの語り口は理知的で、各力士の取り口解説、過去の取り組みの知識なども合わさって、ちょっと田中角栄に似た風貌と相まって、その勝負分析の正確さはコンピュータじみていました。
小林秀雄や吉田秀和なども彼の相撲解説のファンで、彼は本当の批評家であると絶賛していたそうです。割とお若くて亡くなられたので残された本は「神風一代 わたしの昭和相撲小史」一冊だけですが、相撲ファン必読の名著と言えるでしょう。
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