好ましい雑誌
先日、ふとしたことで「苜蓿(もくしゅく)」という雑誌を手にしました。
以前から眼に入ってはいたのですが、何故か興味が湧かなかったのです。外見が、梅棹忠夫氏が関係していた「千里眼」とよく似た雰囲気だったので、何となく両者を混同していたのかもしれません。「千里眼」は私の好みで無かったので、「苜蓿」も手に取らなかったのだと思います。理不尽な混同。
「苜蓿」は違っていました。足立巻一、庄野英二、大谷晃一という関西ゆかりの三人が費用を出し合って出した、同人雑誌だったのです。この三人が(後に杉山平一さんも参加)昭和57年以来、二十二号まで続けたのですが、庄野さんと足立さんが亡くなったので平成6年に終刊したのです。
当初の同人の三人は、いずれもエッセイスト・クラブ賞受賞、れっきとしたプロの書き手として、いまさら同人誌など出す必要も無かったのですが、純粋に書きたいことを制約なしに書くと言うことで、始めたのでした。
本文中に宣伝は一切なし。表紙絵、挿絵は庄野さんのデッサンと言う、実にすっきりとした雑誌です。
「苜蓿」とはシロツメクサとのことです。
これは集めなければ。
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2012年5月8日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:お勧め本
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