あってるような、あってないような
以前ご紹介した婦女界版「家庭百科大辞典」、時々拾い読みしては笑わせて貰ってます。
先日、何気なく「ピンチ・バッター」という妙な項目が眼にとまり、読んでみたところビックリしました。
「英語 野球用語、味方の危機の際に、補欠選手中から選んで打たせる打者をいふ。ピンチ・ヒッターと混同せぬやうに」
何かおかしい感じです。ピンチ・バッターという言い方からして面妖です。その次の項目に「ピンチ・ヒッター」があります。
「英語 野球用語、危機打者。味方の危機に際して、よく安打を飛ばす頼もしい打者のこと」と、現代からすれば少しズレたような説明をしています。
わざわざ「混同せぬように」と念を押しているところを見ると、この筆者の中では、二つの事柄は全く別物のようです。なるほど、字義通りに考えると、ピンチ・ヒッターとはピンチに打つ人なのですから、実績がすでにあるイメージです。少し前のイチローみたいな感じ?
ピンチ・バッターが実績を積んでレギュラー入りして、頼もしい打者になり、ピンチ・ヒッターとよばれるようになる。筆者の考え方はこのようです。
いろんな辞書を調べましたが、こんな解釈をしている辞書は他にはありません。同時代に出た平凡社の「大辞典」も、「ピンチ・ヒッター」しか立項しておらず、現代の一般的な「代打」の説明と同様でした。
この「家庭百科大辞典」のユニークさが又一つ、証明されたようで少し嬉しいです。
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2012年2月1日 | コメント/トラックバック(0) |
実名報道
おくだ書店さんがブログを再開されていました。
おくださんのブログは文章がテキパキして無駄が無く、からりとしています。少しぼやき節が入るのもユーモラスな味があり、かねてからファンです。もう一つの大きな特徴は、実名の店名、氏名入りというところでしょう。
ブログでは、実名を避けてイニシャルを混ぜたり(池崎をI崎に)、ニックネームで書いたりが多いのですが、おくださんはそんな手段は用いません。正々堂々、青天白日の元に神戸組合や各即売会の様子がさらされます(時々は大阪組合も)。古本屋さんのブログは、古本屋さんが愛読者の事が多いので、イニシャルにしたところで、それが誰であるかは一目瞭然ですので、いっそ実名の方がサバサバしているかも。もちろん、実名が出たからといって問題になるような内容ではありません。たとえて言えば井伏鱒二の市井物みたいな感じ。ペーソスのあるアットホームな感覚と言えましょうか。
アットホームといえば、ディックさんのブログも、ご家庭の事を季節に応じて書かれていて、大変好ましく拝見しています。奥さまの事を「山の神」と称されて、ブログに再三登場されていますので、お会いした事は無いのですが、何か懐かしい。庄野潤三の小説みたいな感じ。
象々さんのブログは一見、酔っ払いのクダに見えたりしますが、とんでもない。文章の隅々まで神経が行き届いて、繊細きわまりなし。軽るみの中に真理を流し込み、洒落のめす技巧は天下一品です。とてつもなく厳密で真面目なのです。
皆様、古書店主の文章の至芸、一度ご覧になってください。
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2012年1月27日 | コメント/トラックバック(0) |
「おれおれ」にだまされまいぞ
ラジオでおれおれ詐欺の注意点を、心理学者の方が解説されていました。
根本的には、親子関係の疎遠化があるとのことです。昔ほど親が子供に向かってガミガミ干渉しなくなった。ましてや、成人して遠隔地に子供が去ってゆくと、たまにかかってくる電話も極めてビジネスライクになってしまう事が多いのです。
そこに付け込まれるのです。
防ぐ方法は、毎週は無理として、せめて隔週に一度程度は、電話で長めに会話せよとのことでした。声も記憶に刷り込まれてゆくし、生活の感じは伝わると言います。
なるほど、言われてみれば、当たり前のことです。これが自衛の最も良い方法ですね。毎日のように被害者が出ている状況に変化はなく、手口は巧妙化の一途をたどっているとのことです。
皆様もお気を付けください。今すぐにでも、こちらから電話しましょう。「あー、俺俺。」
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2011年12月15日 | コメント/トラックバック(0) |
アムンゼン100年
アムンゼンが南極点に到達したのが、100年前の明日、12月14日とのことです。
意外と最近の事やなー、が私の気持ち。それほど厳しい土地なのでしょう。でも、地続き、海続きで何となく行ける感じ。
人間が月に到達したのが、1969年7月20日ですから42年前。こちらは、へぇー、もうそんな昔か、という気持ち。こちらは、宇宙空間なので我々には無理、という感じ。
行けそうな所に行くのに時間がかかり、行けそうもないところへ思わぬくらい早く行けた。そんな気がします。何となく、バランスがおかしい。
人跡未踏ということなら、この地球上、まだまだあるでしょうね。ひょっとすると、狭い我が家にも残っているかもしれない。住人未踏の地点、空間。無いか。
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2011年12月13日 | コメント/トラックバック(0) |
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宇宙の始まり
パーンと爆発して、光子や粒子や素粒子やら孔子やら孟子が宇宙に飛び出し、というか、宇宙が同時にできたのだから、飛び出してとは言わないか、ともかく、どちらが先か知らないが、出来て、その途端に光子以外は、ヒッグス素粒子か何かに抵抗をされて遅くなり、そのために重さをもって、シャンパン・ボトルの底にたまったりして、何が何やらわからないうちに、宇宙も勝手にどんどこ膨張して、成長して、膨らみ続けて、冷えたりして、固まったりして、今があるのか。
宇宙の事と、心の中の事を考えると私は混乱の極みになるのです。
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2011年12月9日 | コメント/トラックバック(0) |
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