読みたくなる

結構な年月、文学を中心とした品揃えで古本屋をしていますが、縁のある作者と縁のない作者があるみたいです。私の好みが大きく影響しているのでしょうが、入るを拒んでいるわけでもないのに、不思議と著作が入ってこない人があるのです。



佐藤春夫がその一人です。お隣の和歌山県出身ですから、扱いたい気持ちはあるのですが、入らない。全集も一度も売ったことがありません。単行本や文庫本さえ蔵している数は少ないです。いま手近にあるのは「小説永井荷風伝」「上田秋成」そして新潮文庫の「佐藤春夫詩集」の3冊だけという有様です。



佐藤春夫は棘のある人で、顔にもそれが現れています。文章も独特の癖があり、好悪の感情を隠しません。「小説永井荷風伝」は三田の学生時代からの荷風との付き合いを、愛憎交えてあけすけに書いたものでなかなか面白い。特に戦前、「永井荷風読本」という編纂物を荷風の依頼でこしらえたが、その印税を佐藤が独り占めしたという噂を荷風が信じてそれ以来疎遠になったと、憤懣やる方無しという風情で、憤っています。



それでも荷風が亡くなって、心を込めて弔いに出向くと、荷風と不仲だった弟や、荷風を内心馬鹿にしていた久保田万太郎がしゃしゃり出て、葬儀を取り仕切ろうとしているのを苦々しく思うところなどは、荷風の気持ちを代弁しているみたいで、佐藤の一本気というか、ある種の男気が伺えます。



こんな事を書いていると、佐藤春夫をさらに読みたくなってきました。探そうかな。



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