安部さん

今日は安部公房の誕生日です。1924年生まれですからちょうど生誕100年になりました。私の若い頃は新潮文庫で彼の作品がたくさん文庫になっていて次から次と読んだものです。



「砂の女」と戯曲「友達」に最も感心したことを覚えています。「第四間氷期」もSFチックな内容に魅せられました。文庫本のカバーに奥さんの安部真知さんの不思議な絵が使われていたのが懐かしい。「箱男」辺りまでは何とか読みましたが、次の「密会」からなんとなく読むのが面白くなくなり、以後は読者とは言えなくなりました。



でも世間では川端の次にノーベル文学賞を取るのは安部公房だと言う評判で、三島よりも現実味がありました。私もそれは認めますが、やはりピークは「箱男」にゆくまでだと思います。



生誕100年を記念して新潮文庫では今月の新刊で、久々に彼の遺作「飛ぶ男」を出しました。平成7年に「カンガルー・ノート」を出して以来ですから実に29年ぶりということになります。



読んでみようと思います。



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