くるっと

今日は山の文学者、小説家の深田久彌の誕生日です。小説もたくさんありますが、山の方では「日本百名山」が有名ですね。この本片手に、片っ端から登ってやろうという登山愛好家もお大勢おられることでしょう。最近では「日本百低山」というのも流行っているそうです。



この深田さんの奥さんが北畠八穂という童話作家です。奥さんだったと言ったほうが良かったかな。北畠さんが病弱だったので、深田さんが他の御婦人とよからぬことになって、結局離婚となりました。離婚した途端、北畠さんが「夫の小説の方の作品は殆ど私が書いたもの」と暴露して騒ぎになったそうです。



この北畠さんのエッセー集「透った人人」の中にちょっと意外の話がありました。北畠さんが鎌倉に住んでいた時、川端康成と親しくなったそうです。ある時、小林秀雄がやってきてオリンピック映画(おそらく戦前のベルリン大会)を見てきて素晴らしかった話をしたそうです。見に行けないので病床で気分が沈んでいた時に川端がやってきて、彼女を元気づけようと、「オリンピックをやってあげましょう」と言うなり羽織を脱ぐと、畳一畳の上でくるっとトンボを切ったと書いてあるのです。



あの川端が、とびっくりしました。まあ肥満タイプでないので可能でしょうが、歌舞伎の世界でも若手は練習すると言いますから、普通の人は怖くてとっさにはできないでしょう。



川端康成の隠れた一面でした。



古本 買取 大阪

タグ

油断せず

昨日の夜は寒かったです。ファンヒーターが全然効かない。エアコンも大したことない。部屋の中でジャンパーをはおって、襟巻き巻いてという格好。



昔は体が暖かくて手も暖かかった。今はちょっと外へ出る時には手袋をはめてしまいます。まあパッチを履かないで何とかしのげているので、伸びしろは有ります。変な言い方ですね。まだパッチという最終兵器を温存していると言う方が適切かしら。



3月は意外と寒暖差が激しいので油断しないで過ごしましょう。



古本 買取 大阪

タグ

レイさん

今日はフランスの名脇役、フェルナンド・レイが亡くなった日です。1994年に亡くなりましたから没後30年。



彼の演技が日本で知れ渡ったのは、映画「フレンチ・コネクション」で麻薬組織の親分を演じてからでしょう。ジーン・ハックマンがしつこく彼を追いかける刑事の役でアカデミー主演男優賞を獲りました。映画の中で、優雅な親分のレイとみすぼらしい刑事のハックマンの対照が面白く、最後の最後までレイが逃げきりました。映画の中でレイが生牡蠣をうまそうに上品に食べながら、殺し屋にハックマンの殺害を命じるシーンが目に残っています。



続編の「フレンチ・コネクション 2」では、フェルナンド・レイが演じる親分が、フランスまで追いかけてきたハックマンをとらえてヤク浸けにして放り出しますが、禁断症状を乗り越えたハックマンが港に追い詰め、ボートで逃げるレイを岸壁から狙い撃ちするまで、飽かずに見せます。



レイはボートの中に倒れ込みますが、結局生死は不明のまま映画は終わります。製作者はシリーズ第3作を考えていたのかもしれません。



古本 買取 大阪

タグ

2024年3月9日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:古本 大阪 映画 買取

また安倍さん

昨日、安部公房さんのことを書きましたが、もう少し。



安倍さんは作家の中でもいち早くワープロで執筆した一人です。パソコン全盛以前に人気がありましたね。日本語ワード・プロセッサ、略してワープロ。つまりは電気タイプライターみたいなものでした。画面を見ながらタイピングして入力し、画面の中で校正やレイアウトが出来、それを紙の上に印字する。



つまり本の形の一歩手前までが家の中で実現できるわけです。年賀はがきを印刷したり、住所録を作ったりした思い出があります。しかしパソコンが段々と使いやすくなり、当初からワープロ機能がソフトとして載っているのが主流になると、あっという間にワープロの専用機は消えてしまいました。



安倍さんももう少し長生きされたら、必ずパソコンに移られたと思います。遺作がワープロのフロッピーに残されていた、という話を聞くと、ああ、と思います。今みたいなネット社会をご覧になったらどうだったでしょうか。



古本 買取 大阪

タグ

安部さん

今日は安部公房の誕生日です。1924年生まれですからちょうど生誕100年になりました。私の若い頃は新潮文庫で彼の作品がたくさん文庫になっていて次から次と読んだものです。



「砂の女」と戯曲「友達」に最も感心したことを覚えています。「第四間氷期」もSFチックな内容に魅せられました。文庫本のカバーに奥さんの安部真知さんの不思議な絵が使われていたのが懐かしい。「箱男」辺りまでは何とか読みましたが、次の「密会」からなんとなく読むのが面白くなくなり、以後は読者とは言えなくなりました。



でも世間では川端の次にノーベル文学賞を取るのは安部公房だと言う評判で、三島よりも現実味がありました。私もそれは認めますが、やはりピークは「箱男」にゆくまでだと思います。



生誕100年を記念して新潮文庫では今月の新刊で、久々に彼の遺作「飛ぶ男」を出しました。平成7年に「カンガルー・ノート」を出して以来ですから実に29年ぶりということになります。



読んでみようと思います。



古本 買取 大阪

タグ

このページの先頭へ